「この影響を最小化すべく、週次で半導体関連部品を含む部品の在庫、生産、販売状況を注視しており、お待ちいただいているお客様へ1日も早く商品をお届けするよう努めております。主力車種である『CX-5』や『CX-30』の現時点での納期は、部品確保が困難ではあるものの、ほぼ昨年同等の概ね3〜4カ月です」

「CX-5」は2021年11月に大幅改良を受けている(写真:マツダ)

日産広報からは、現況の難しさが垣間見える以下の回答を得た。

「申し訳ございませんが、同じ車両でも仕様によって差が出てしまう可能性があり、販社による個別対応とさせていただいております。販社よりオーダーを受け、生産やそれに関する管理をしているのはメーカーですが、お客様への対応は個別に行う必要がありますので、販売会社で実施するのが適切と考えております」

さらに日産は、具体的な事情も教えてくれた。

「例えばある車種について、8月ごろの納期とホームページ上やメディアを通してお伝えしても、グレードや仕様については10月、ということも大いにありうる状況で、逆の場合も同じことが言えます。したがって、メーカー側からのアナウンスによってお客様や、間接的に販売会社に迷惑をかけてしまう状況は避けたいため、個別の対応とさせていただいております」

まだまだ混乱が収まる気配はない

これらの現状を踏まえると、同じ車種でもグレードやオプション装備など、注文内容によっても納期に大きく影響を与えるため、各社具体的に納期を明言できない状況と言えそうだ。各社広報からのコメントに、それぞれの本音が透けて見える。

また、TwitterなどSNSを見ていると、「ハリアー」など一部改良が予定されている車種を注文したユーザーからの、「自分の車は改良前の仕様なのか、改良後の仕様になるのか」といった発信をたびたび目にする。メーカーやユーザーだけでなく、メーカーとユーザーをつなぐ販売店の混乱も相当なものだろう。

海外では多くの国が新型コロナウイルス感染対策の全面解除を行うなど、“with コロナ”のフェーズに進みつつあるが、まだまだ完全終息へ向かう気配はない。世界的な半導体不足や物流の遅延、さらにはロシアのウクライナ侵攻など、さまざまな社会情勢が加わったことで、自動車製造の混乱はまだまだ続きそうだ。

車検のタイミングなどで新車購入を検討している人は、長い納期を考慮したうえで購入計画を立ててほしい。

著者:先川 知香