個別株投資において、各企業の決算はポートフォリオをつくるうえで重要な判断要素であるものの、ハードルが高く感じやすいのも事実。しかし、個人投資家・森口亮さんは、決算分析には「コツがある」と話します。

話題の書籍『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資 超効率的な「ファンダメンタル分析」入門』から一部抜粋してお届けします。

決算書と一言でいっても、

・決算説明資料(「決算説明会資料」と呼ばれることもある)
・決算短信
・有価証券報告書

という3つがあります。

「決算説明資料」が一番わかりやすい!

その中でも一番しっかりと見ていきたいのは、上場企業が決算発表の際、投資家向けに独自に作った「決算説明(会)資料」です。ただし、決算発表の際に決算説明資料やその動画バージョンを発表していない企業もあるのでご注意ください。発表している企業に関しては、もし投資を考えているなら、ぜひ読むべきです。

決算説明資料では、

・情報のわかりやすさ(見やすさ)
・業績好調(もしくは不調)の理由
・業績内容の内訳の確認
・企業の中期経営計画の有無とその内容

などを読み取っていきます。

出典:『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資 超効率的な「ファンダメンタル分析」入門』(KADOKAWA)

この図は、マネーフォワード(3994)が2022年1月14日に発表した「2021年11月期通期決算説明資料」から抜粋した業績の推移を示したグラフです。

マネーフォワードは、家計簿アプリ「マネーフォワードME」やクラウド会計ソフトを提供しているお金系のIT企業です。さすが「見やすい、使いやすい」と評判の家計簿アプリを作っているだけあって、決算資料も非常に見やすく、わかりやすいですね!

この図は決算(売上高)の推移と内訳がシンプルにグラフ化されているだけでなく、

・一番伝えたいメッセージは何か?
・文字の大きさ
・色使い
・スペースの使い方

なども、きちんと意識されていて、とても見やすいグラフになっています。

決算短信や有価証券報告書には、金融庁や証券取引所が決めたフォーマットがあって、どの企業もほぼ同じ体裁になります。

その点、決算説明資料というのは、特にフォーマットが決められているものではありません。ある意味、その企業の個性が出るので見逃せないのです。

ただし、決算短信、有価証券報告書は上場企業なら提出する義務がある法的な資料。いい情報も悪い情報もすべて掲載されています。