一方、PER100倍で「超割高」に思える株でも、1株益が毎年2倍に増えれば、株価に変化がない場合、来期のPERは50倍、翌期のPERは25倍、3期先のPERは12.5倍まで低下します。

つまり、PERが高い銘柄は、今後、利益がどんどん成長していくので現状では多少、株価が割高でも、そのうち利益成長が追いついて株価が妥当な水準になる、という投資家の期待感があるから、それだけ割高な水準まで買われているというわけです。

「株価はその企業の業績に対する投資家の期待で形成される」という“真理”を理解しないで、機械的に「PER15倍以下」という基準で銘柄を選んでしまうと、これからどんどん成長していくような株を選べなくなってしまいます。

そこでPERに関しては「自分が決めた許容範囲よりも低い銘柄」という基準で、ウォッチ銘柄を選んでいきます。

では、その許容範囲をどう決めるか?

私が作成した次の図のPER対応表から目標PERを独自判断で設定してみて下さい。

出典:『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資 超効率的な「ファンダメンタル分析」入門』(KADOKAWA)

この図のPER対応表が何を計算しているかというと、利益成長が今後1年〜5年続いた場合、営業利益が0年目の何倍まで増えるかを複利計算した数字が上段に表示されています。

現在1に対して、1年後に70%成長したら営業利益は現在の1.7倍になります。さらに1年後に70%成長すると、「1.7×1.7=2.89」となり、小数点第2位以下を四捨五入すると、約2.9倍になります。3年目は4.9倍、4年目は8.4倍、5年目は14.2倍と増えていきます。

未来の成長への投資

つまり70%増益をずっと続けていけば、5年後にその企業の営業利益は現在の14倍以上になる、ということです。

株式投資は未来の成長に対して投資をしていきます。中長期の投資家は常に数年先(3.5年程度)を見て投資しているといわれています。

「じゃあ、数年先の利益成長をイメージして、どの程度の目標PERを設定すべきか?」

その目安の数字を一目で探せるのが、この図の目標PER対応表なのです(使い方を説明すると長くなるので、本記事では割愛いたします)。

以上、Excelを活用した3ステップでした。四季報から有望株をスクリーニングするこの作業を、四季報新刊が到着した当日の晩に行うのが私の四半期ルーティーンです。

著者:森口 亮