家具の圧倒的王者が、“家電攻略”に向けた準備を着々と進めている。

国内家具最大手のニトリホールディングスは4月27日、家電量販大手のエディオンと資本業務提携を結ぶことを発表した。エディオンの株主であるLIXILから、8.6%の保有株式すべてを102億円で取得。市場買い付けなどでの追加取得分も合わせ、最終的な持ち株比率は10%と、LIXILに代わってエディオンの主要株主となる。

ニトリのM&A(合併・買収)と言えば、2020年に争奪戦を仕掛けて話題となった、ホームセンターの島忠の買収が記憶に新しい。それと比べればエディオンとの提携はインパクトが小さく、市場関係者の間でも淡々と受け止められている。

2000億円超で完全子会社化した島忠は、ニトリにとって初の大型買収という意味でも注目を集めた。対するエディオンは1割の株式を取得したのみで、投じた額も100億円余りと、ニトリの総資産9838億円(2022年2月末時点)のわずか1%。財務インパクトが軽微なうえ、家具と家電という住関連で親和性の高い商材を強化する提携の趣旨にも意外感はない。

大手家電メーカー出身者の採用を本格化

しかし今回の提携には、その規模からはうかがい知れない、ニトリの家電に対する野心も透けて見える。

株式を売却したLIXILによれば、ニトリとエディオン側から「ニトリがエディオン株を取得したい意向である」と伝えられたことを受け、保有株を手放す検討を始めたという。さらにニトリはこの1年ほどの間、大手家電メーカー出身者の採用を本格化させている。

ここに来て家電強化へアクセルを踏む思惑はどこにあるのか。