ワクチンを打つと、新型コロナウイルス(以下、コロナ)にかかりやすくなる。

こんなことがありえるのだろうか。5月11日に厚労省がコロナ感染症対策アドバイザリーボードに提出したデータが話題となっている。4月11〜17日に40〜49歳、60〜64歳、65〜69歳、70〜79歳の各世代で、ワクチンを2回接種した人の人口当たりの新規陽性者数が、未接種の新規陽性者数を上回ったという。

接種状況不明を「未接種」扱いに

この問題を複雑にしているのは、厚労省の対応のまずさだ。5月11日以前の厚労省の発表では、コロナ感染者を診断した医師が保健所に提出する「新型コロナウイルス感染症、発生届」のワクチン接種歴の欄に記入がない場合、本来、接種状況不明として処理すべきなのに、「未接種」として扱っていたらしい。

このように処理すると、未接種者の感染リスクが高まり、ワクチンの効果を過大評価する。ワクチン接種を推進する厚労省にとって、都合のいいデータ処理という見方も可能だ。私も厚労省の恣意的なデータ操作を疑う。批判を受けた厚労省が、解析をやり直したところ、今回のような発表になった。

このことは、多くのメディアで報じられ、さまざまな可能性が議論された。短期間に接種を繰り返すと、最初に打った時にできた抗体が次の抗体の生成を邪魔する抗原原罪の可能性に言及した報道なども見かけた。

抗原原罪とは、免疫系が最初に出会ったウイルスやワクチンの影響を引きずり、その後に変異したウイルスに対して、うまく適応することができないことをいう。もし、コロナワクチンが抗原原罪をもたらすなら、ワクチンは患者を感染から守るのではなく、不利益をもたらすしかないことになる。