ハイブリッド車(HV)王国、日本で電気自動車(EV)躍進ののろしは上がるか。

日産自動車と三菱自動車が共同開発、生産する軽自動車EVが今夏にも発売される。世界に先駆けてEVを手がけてきた両社にとって、国内新車販売の4割を占める軽市場を新たに開拓する戦略車種となる。

日産は「サクラ」、三菱自は「eKクロス EV」の車名で売り出す。1回の充電による航続距離は約180キロメートルと一般的なEVより短い一方で、販売価格は最も低いグレードで230万円台に設定した。

国からの補助金制度を活用すれば実質約180万円から購入でき、さらに自治体によっては独自の補助金制度を導入するケースもある。例えば東京都なら約140万円で購入することが可能だ。

一向に上向かない生産

生産コストの3〜4割を占めるとされるリチウムイオン電池がネックとなり、EVは一般的なガソリン車よりも高価になる。そこで、新たな軽EVでは電池の搭載量を、日産の新型EV「アリア」の約3分の1となる20キロワット時に抑制。

さらに、共同開発することによって開発や部品の調達、生産といった各工程におけるスケールメリットを実現した。運転支援機能を始めとする安全技術や内外装部品の上質さといったモデルとしての魅力も確保した。

ただ、足元には不透明感が漂う。大きな障壁となるのが一向に上向かない生産台数だ。