日本経済が変調をきたしている。6月17日(金)に発売した『会社四季報』2022年3集(夏号)では、部品不足や原材料高などで増収減益の見通しとなる企業が続出。世界的なインフレ進行の中で、増益トレンドにブレーキがかかる日本企業が目立った。

一方で、コロナ禍の苦境から脱する企業や、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連など高成長を持続する企業も数多く見つかった。

四季報予想を集計した結果、今期(2022年4月期〜2023年3月期)の予想営業益は前期比16.4%の増益の見通しとなった。製造業の営業増益率が同6.4%にとどまる一方、非製造業はコロナ禍からの本格回復を受ける格好となり、同37.1%の大幅増益となる見通しだ。

ロシアのウクライナへの侵攻により資源価格の高騰に拍車がかかり、中国での主要都市での再度のロックダウンで部品不足が深刻化するなど、世界経済への打撃が懸念されている。そのため、今期が営業減益となる見通しの業種は石油・石炭製品、鉄鋼、非鉄金属など11業種となった。

石油・石炭製品は、足元では原油価格高騰の恩恵を受けているが、値動きが急なだけに期中の原油価格の急反落も懸念される。鉄鋼や非鉄金属などは、前期に膨らんだ在庫評価益が縮小する点も減益要因として見逃せない。

ウクライナ情勢の動向次第ではあるものの、夏号ではこうした懸念を勘案し、資源関連業界は減益見通しとなった会社が多い。一方で、これまでコロナ禍で苦しんできた空運は黒字化。陸運や情報・通信、電気・ガスは大幅増益の見通しだ。

四季報では毎号、ランキング特集を組んでおり、夏号ではその1つが「今期営業増益率ランキング」である。今期予想ROE(自己資本利益率)8%以上を条件に、今期営業利益5億円以上、来期営業増益率5%以上などを条件としたが、本稿では条件をさらに厳しくして今期予想ROEを10%以上に引き上げてランキングしてみた。

低PERの割安銘柄も数多くランクイン

来期も5%以上と2期連続で高い増益率が期待されるランキングなだけに、上位には新興成長企業が数多く並んだ。