ブレンボ製フロントブレーキ(東洋経済オンライン編集部撮影) ブレンボ製フロントブレーキ(東洋経済オンライン編集部撮影)

また、ブレーキはフロントに320mmローターのブレンボを装着し、リヤは245mmローターだが制動力に不満はなく、装着されたピレリ・ディアブロ・ロッソコルサⅡとのマッチングもセンスのよさがうかがえる。付け加えるならリチウムイオンバッテリーとシングルシート(パッセンジャーシート&フットペグは同梱)、新型サイレンサーの採用でスタンダードモデルに対して3kgの軽量化を実現し、記念モデルとしてのステイタスも達成している。

メインメーターの表示(東洋経済オンライン編集部撮影) メインメーターの表示(東洋経済オンライン編集部撮影)

メインキーをオンにすると、排気デバイス等の作動音が賑やかだ。キルスイッチ一体型のセルボタンで、小気味よいV2サウンドが聞こえてくる。走り出す瞬間にドライウエイト174.5kgという軽さを感じる。スポーツモデルとしては意外なほど足つき性がよく、軽量コンパクトな設計に加え、GPマシン並に少々幅広のハンドルのお陰で、街乗りでの違和感もまったくない。

ストリート、サーキットともに扱いやすさが光る

筆者によるストリートでの走行シーン(東洋経済オンライン編集部撮影) 筆者によるストリートでの走行シーン(東洋経済オンライン編集部撮影)

何時もの試乗コースにあるUターンポイントでも意外なほどの使いやすさで安心感が増してくる。都心部では、持て余してしまいそうなビジュアルだが、ドライバビリティーは高く、4速50km/hで3500rpmという回転域でもトコトコとリズミカルに走ってくれる。高速道路では、6速80km/hで3000rpmと、高速巡航も優れたカウルデザインに助けられ、何処までも走りたくなる気持ちのよさが印象的だ。

筆者によるサーキットでの走行シーン(東洋経済オンライン編集部撮影) 筆者によるサーキットでの走行シーン(東洋経済オンライン編集部撮影)

一方、サーキットでは本来の性能を出せと言わんばかりだ。フロント弱アンダーステア気味の味付けがなされた車体は、サーキットでも過敏になることなく、ブレーキングからのターンインで美しいラインをトレースしてくれる。エンジンパワーは最新のハイスペックモデルとは違い、扱いやすさに重点を置いているだけに、ドゥカティならではのエンジンフィーリングを堪能できる。

パニガーレV2ベイリス1stチャンピオンシップ20周年記念モデルのインプレッションをする筆者(東洋経済オンライン編集部撮影) パニガーレV2 ベイリス 1stチャンピオンシップ 20周年記念モデルのインプレッションをする筆者(東洋経済オンライン編集部撮影)

エンジンマップは3段階で、ストリート・スポーツ・レースと切り替え可能。あわせてトラクションコントロールに前後ABSの介入度も変更できるので、ライダーに最も適した選択が可能だ。シフターはアップダウンともに作動がデフォルトだが、これも任意で設定変更が可能。このマシンは正に2気筒ドゥカティの真髄とも言える鼓動を体感できる。ながきにわたり基本理念を変えずに来た伝統の2気筒エンジン。さまざまな時代を乗り越え、独自の世界観を創り込むエンジニアのパッションを感じずにはいられないマシンだ。

著者:宮城 光