9月23日に武雄温泉駅と長崎駅を結ぶ西九州新幹線(69.6km)が開業する。博多―長崎間の所要時間は博多方面の在来線特急と武雄温泉駅での「対面乗り換え」により、最速1時間20分と、従来の特急「かもめ」と比べ30分の短縮が実現する。

嬉野温泉、新大村の2つの新駅、諫早駅が途中駅となる。N700S車両の新幹線「かもめ」が武雄温泉―長崎間で1日当たり44本、新大村―長崎間で3本の計47本を運転する。武雄温泉駅で接続する在来線特急は「リレーかもめ」を名乗る。

福岡―長崎間の高速バス「九州号」

従来の在来線特急「かもめ」は、有明海の海岸線に沿った長崎本線を走るため時間はかかるが、天気がよければ海越しに雲仙岳が望め、旅情にあふれた車窓が楽しめた。西九州新幹線開業の9月23日以降は、佐賀の県鳥にちなんだ名称の特急「かささぎ」が博多―佐賀・肥前鹿島間にデビューする。

また同日、新たな観光列車「ふたつ星4047」が運行開始。金曜日から月曜日と祝日を中心に午前は武雄温泉駅から長崎駅まで長崎本線経由で、午後は長崎駅から武雄温泉駅までを大村線経由で走る。スピードは新幹線に譲る一方、車窓重視の乗客には観光列車の出番となりそうだ。

新幹線開業によって在来線の勢力図も大きく変わることになる。博多―長崎間は所要時間短縮という大きなメリットを得る反面、乗り換えなしで移動できる利便性を失うことになる。とくに長崎の1駅手前の特急停車駅だった、浦上駅の利用者は乗り換え回数が2回になる。

博多バスターミナルを出発した「九州号」(記者撮影)

ただ、現在の福岡・長崎両都市を直結する公共交通機関で、特急「かもめ」のほかにも忘れてはいけない存在がある。バス王国の九州において、堂々とその名を冠した高速バス「九州号」だ。西日本鉄道と沿線の昭和自動車、祐徳自動車、西肥自動車、長崎県交通局が20%ずつ出資する九州急行バス(1966年設立)が運行している。