北海道の北見市街地から途中、高速道路に乗って約40分。日産自動車・北海道陸別(りくべつ)試験場で、新型「フェアレディZ」(RZ34)をアクセル全開で走らせることができた。

陸別町のホームページには「日本一寒い町へようこそ」とある。今期、最低気温は2022年1月31日に記録したマイナス29.2度。取材時点で今期の最高気温は7月3日の32.4度だから、寒暖差は60度を超える。厳しい気象条件の地だ。

7月中旬だった取材日は、午前8時の時点で天気は曇り。気温は15度と肌寒かった。

試乗車は先行発売された特別仕様車の「Proto Spec」を含めた3グレードで、それぞれに6速MT車と9速AT車が用意されていた。これら計6つの仕様から、2台を選んで乗るという試乗の方式だった。

筆者は「RZ34の素性を知りたいから」という理由で、18インチタイヤでLSD(リミテッド・スリップ・デフ)を装着しないベースグレードの6MT車(524万1500円)と、 “全部載せ”であるProto Specの9AT車(696万6300円)をチョイスした。

試乗をしたベースグレードの「フェアレディZ」と筆者(写真:日産自動車)

走行コースは、ドイツのアウトバーンを模した1周8.1kmの3車線・高速周回曲線路と、同じくドイツのニュルブルクリンク周辺の丘陵地帯をイメージした1周7.2kmのカントリーロードで、ここを連続して2周ずつ走る。

試乗前、軽自動車BEVの「サクラ」に同乗してそれぞれのコースを1周し、RZ34の実験担当者から走行するうえでの基本的な注意点を聞いた。

まずは6MTのベースモデルから

では、RZ34に試乗してみよう。まずは、6MT車ベースモデルから試乗した。

ボディサイズは、全グレードで全長4380mm×全幅1845mm×全高1315mm。ホイールベースは2550mmだ。エンジンは、3.0リッターV6ツインターボ(VR30DDTT型)で、最高出力は405PS/6400rpm、最大トルクは475Nm/1600-5600rpmである。

車内に入った印象は、ダッシュボード上の3連メーターなどいわゆる“囲われ感”が強いが、窮屈な感じはなく、落ち着ける空間だ。シートの座り心地も含めて、これまでのZ33やZ34とは明らかに車内空間の印象は違う。