さる2022年6月24日、トヨタとスズキはインドにおける両社の協業を発表。7月20日に新型SUV「グランドビターラ」を公開した。

この新型SUVはスズキが開発したもので、インドのトヨタ・キルロスカ・モーターで8月より生産。インド国内のマルチ・スズキ・インディアとトヨタ・キルロスカ・モーターの両社から、それぞれ発売するという。また、インド国内だけでなくアフリカなどへの輸出も計画されている。

スズキのマイルドハイブリッドのほか、トヨタの「インテリジェントエレクトリックハイブリッド」がインド初導入の技術として採用されたのが特徴だ。

このインドにおける協業は、トヨタとスズキが2016年10月にスタートさせた両社の協業の取り組みの果実の1つとなる。今回、発表されたインドでの協業は、2018年5月に「トヨタとスズキ、開発・生産等に関する共同プロジェクトの協議開始に合意」で発表された内容そのままだ。

ちなみに、2018年の発表では「スズキが主体となって開発する小型超高効率パワートレインに対し、デンソーとトヨタが技術支援を行う」ともある。もしかすると今後、また別の驚きの発表が隠されているかもしれない。

トヨタが苦手なインド市場

そんな期待の新型SUVを軸にしたトヨタとスズキの協業は、ある意味とても納得のいく内容と言える。この協業は、トヨタもスズキもどちらにとってもメリットが大きいのだ。

トヨタにとっては、苦手なインド市場でのビジネスを成長させることができる。世界ナンバー1の販売台数を競うトヨタであるが、実のところインドは苦手な市場なのだ。

一方、スズキにとってインドは得意中の得意。2020年度のインドにおける乗用車販売台数は約270万台(インド自動車工業会:SIAM調べ)で、そのうちマルチ・スズキが47.7%ものシェアを占める。もちろん、インド市場におけるトップシェアだ。

2022年6月30日にはコンパクトSUVの新型「ブレッツァ」も発売(写真:スズキ)

2位が現代(ヒョンデ):17.4%、3位はタタ・モーターズ:8.3%、4位がマヒンドラ&マヒンドラ:6.7%、そして5位にトヨタ・キルロスカ・モーター:3.4%。インド市場では、マルチ・スズキが一強で、トヨタは弱小という位置づけなのだ。