世界の株価を決めると言っても過言ではないアメリカの金融市場。その現状を認識することは、株価の先行きを読むにあたって極めて重要だ。「相場のステージ」には典型的な4分類があり、それは「金融相場」「業績相場」「逆金融相場」「逆業績相場」と呼ばれている。

2020年以降の例に沿って、4つのステージを見ていこう(以下の図も参照)。

起点はパンデミック発生の大混乱が収まりつつあった2020年春。当時の環境は「金融相場」であったと解釈するのが自然だろう。未曾有の景気減速にもかかわらず、FED(アメリカの連銀)と同国のトランプ政権がなりふり構わぬ大胆な景気刺激策を実施した。それによって、投資家の過度な悲観が後退し、株式市場に資金が戻り始めていた。

金利低下を追い風に株価が上昇した背景とは

この間、アメリカ政府は家計への給付金と失業手当を大盤振る舞いし、それを横目に連銀はゼロ金利政策と毎月1200億ドルの資産購入を実施する量的緩和を実施。同時に政策金利を長期にわたって0%程度に据え置くことにコミットし、極めて緩和的な金融環境を醸成していた。

こうした政策効果によって同国の長期金利は極めて低水準に抑制され、長期金利は一時0.5%近傍まで低下し、2020年3月以降は年間を通じて1%以下で推移した。

安全資産である国債の利回り低下(国債価格は上昇)は、リスク性資産である株式の相対的な魅力を高めるため、金利低下を追い風に株価は上昇した。業績がよくないのにもかかわらず、金融緩和によって株価がPER(株価収益率)上昇を伴い上昇するというのは、典型的な金融相場である。