のN-ONE RS 6速マニュアルを設定している現行のN-ONE RS(写真:本田技研工業)

あくまでも私見だが、恐らくガソリン車には6速MT仕様が出る可能性は十分にあると思う。それは、2020年11月にモデルチェンジを受けた軽自動車「N-ONE」のRSにも、CVT車のほかに6速MT車を設定しているからだ。FFターボエンジンとMTを装備したこの仕様は、1980年代に一斉を風靡した、いわゆる「ホットハッチ」を彷彿とさせる。実用的なハッチバック車にハイパワーエンジンを搭載したモデルのことで、若者を中心に多くの支持を得たジャンルだ。当時を知るファンであれば、コンパクトのハッチバック車であるフィットRSにも、当然そうした雰囲気や装備を望むユーザーは多いだろう。

先代フィットRSでも、そうしたユーザーの多くが6速MT車を選んだと聞く。おそらく、販売台数的には、マイナーチェンジを受けるほかのグレードのほうが多いだろうが、スポーツカーが好きで、長年ホンダ車に乗り続けるコアなファンも大切な顧客だ。かりに少数派であっても、そうしたユーザーの期待には、ぜひ応えてほしい。

タイプRとともにRSはファンの期待に応えられるか

新型シビック タイプR 2022年9月発売予定の新型シビック タイプR(写真:本田技研工業)

ホンダは、やはり6速MT車の設定があった軽自動車のオープンカー「S660」の生産を2022年3月で終了している。一方で、2022年9月には現行シビックのスポーツバージョン「シビック タイプR」を発売する予定だ。シビック タイプRも2022年07月21日のワールドプレミアで公開された画像を見ると、MT仕様となるようだが、価格はかなり高くなるだろう。生産終了となった先代のシビック タイプRが税込み475万2000円だったから、新型ではさらに価格がアップされることが予想される。

新型フィットRSは、まだ価格も発表されていないが、先代モデルは前述したとおり、208万8900円。おそらく、新型RSについても価格はアップされるだろう。だが、それでも200万円台を維持することは十分にありうる。比較的リーズナブルな価格で買えるスポーツモデルを望む層が一定数いることを考えれば、6速MT車の設定とともに、価格面でも可能な限りファンの期待に応えてくれることを望みたい。

著者:平塚 直樹