大空を、普通の車のように移動する乗り物「空飛ぶクルマ」がついに実現段階に来ている。響きはSF小説のようだが、世界中で機体開発競争と実証試験、制度設計が進んでおり、早ければ2023年から実用化に動き出す国や地域が出そうだ。

企業の姿勢も本物だ。新たな市場で一攫千金を狙う航空機ベンチャーに加え、旅客機メーカー大手、国内外の自動車メーカー、IT大手などがなだれ込み、さながら異業種競争の様相を呈している。

自信をのぞかせるホンダ

「当社は世界で唯一、航空機機体とジェットエンジン両方の認定経験を有している。航空機業界では未知の電動化技術に対しても、4輪やF1ですでに多くの知見を持っている」

そう自信をのぞかせるのは自動車メーカーのホンダだ。2021年9月に、空飛ぶクルマ(eVTOL、イーブイトール)開発への参入を表明した。最大400キロ程度の都市間移動を視野に、電池駆動とガスタービンとのハイブリッド型機体の開発を検討している。

2023年ごろにはアメリカで試験飛行を行い、事業化判断が下りれば2030年以降に事業を開始する方向だ。

ホンダはビジネスジェット分野で5年連続世界首位にある「ホンダジェット」を手がけている。「その経験は確実に生かせる」(ホンダ)。

『会社四季報 業界地図』の最新号2023年版(東洋経済新報社、8月25日発売)は、「空飛ぶクルマ」業界を含めた全182業界を「会社四季報」記者が徹底解説している。他にも「メタバース」「NFT」「エネルギー地政学」「代替食」など多くの注目テーマを業界地図に追加。自動車、流通などの定番業界も全面的に更新し、「業界研究の必携本」としてさらにパワーアップした内容となっている。