ハイブリッド車のRX400hを2005年に投入して、プレミアムカーの電動化に先鞭をつけたレクサスだが、BEV(バッテリーEV=電気自動車)の展開はまだ始まったばかりだ。

世界のプレミアムメーカーが、ブランドによってはハイブリッドを飛び越してBEVに向かっているのは、効率性うんぬんの話よりまず嗜好品としてのニーズに応えるという側面が強いという事実を見れば、手をこまぬいている場合ではない。

その意味では、まさにようやくの登場となるレクサス初のBEV専用モデルがRZ。今年4月に詳細が世界初公開され、今冬以降とされる発売を前にレクサス車の開発の本拠であるToyota Technical Center Shimoyamaにおいて、短時間ながらステアリングを握ることができたので報告したい。

トヨタbZ4Xと基本骨格は同じながら「別物」

レクサスRZは、e-TNGAと名付けられたBEV専用プラットフォームを用いて開発された。この基本骨格自体はトヨタbZ4X/スバル ソルテラと共用となるが、そのボディは走りの素性を引き上げるべくレーザースクリューウェルディングをはじめとする多様な溶接、構造用接着剤といった最新の接合技術を用い、リア開口部の歪みを抑える二重環状構造や高剛性発泡材を採用。更に、各部の補強なブレース類の追加などによって、大幅に剛性が高められた。

一方で軽量化にも留意されている。フロント/センターピラーなどには1.8GPa材と1.5GPa材を重ね合わせたパッチワーク工法が用いられ、冷間圧延鋼板を使ったルーフセンターリーンフォースメント、アルミ製フード、発泡樹脂成型とされた各部のモールディング、バックドアガーニッシュ等々も新たに採用された。BEVにとって重要な航続距離の確保のために、軽量化は大きなポイントなのだ。

開発陣によれば、結果としてアッパーボディは完全に別物になったという。もともとはZEVファクトリーでSUBARUとともに開発された車体を元に、それらとはまた異なるニーズを抱えたレクサス車として仕立てるのは、簡単ではなかったはずである。