日光を見ずして結構というなかれ――。こんなダジャレ、もとい格言がある。つまるところ日光はとっても素晴らしいところだから見ておかないと損だよね、ということを言っている。海外にも「ナポリを見て死ね」などという似たような格言があるらしいが、日光はそれだけ日本を代表する観光地、というわけだ。

SLがやってくる東武日光駅

そんな日光の玄関口には2つの駅ある。JR日光駅と東武日光駅。前者は駅舎の風格こそなかなかのものだが、いまでは基本的に普通列車しかやってこない。対して、後者は特急列車が盛んにやってくるし、JRと東武を直通する特急も乗り入れる。

そして2021年秋からは定期運行の蒸気機関車も来るようになった。東武鬼怒川線を走る「SL大樹」に対し、東武日光駅に来るのは「SL大樹ふたら」。東照宮をはじめいくつも見どころのある日光に、もう1つの観光の目玉が登場したのである。

「SLは下今市から日光には来ないで、鬼怒川のほうに行っていましたからね。なんで日光には来ないんだろうと思っていた方も多かったみたいで。だから、日光駅にもSLが来ることになって、地元の皆さんは本当によく協力してくれるんです。SLが来ると必ず手を振ってくれますし、とても喜んでいただいています」

こう話してくれたのは、東武日光駅管区長で東武日光駅の駅長も兼ねる阿久津孝行さん。実は日光市内の出身で、SL運行プロジェクトにも初期から携わるなど長く日光鬼怒川エリアで仕事をしてきた。

東武日光と下今市の駅長 東武日光駅前で。阿久津孝行東武日光駅管区長(左)と田沼真由美下今市駅長(撮影:鼠入昌史)