ここまでは比較的料金が安い2駅だけ新幹線を挟む例を紹介してきたが、新幹線を長距離挟むケースでも、料金の段差がある駅で区間を分割すればお得に両側の特急に乗継割引を適用できる。

例えば岡山―京都間の新幹線自由席特急料金は3400円だが、岡山―新大阪間は2530円、新大阪―京都間は870円なので、合計は通し購入と同じく3400円である。ほかの区間でも通しと比べて100〜120円程度の差額追加で分割できるところがあるので、両端の特急料金の乗継割引額によってはトータルで見るとお得になる。

しかし残念ながら9月2日、2023年4月1日乗車分より山陽新幹線岡山―新下関間各駅での乗継割引適用を廃止するとの発表が飛び込んできてしまった。廃止前の今のうちだけのチャンス!ということになる。

新幹線特急料金に段差のある区間 新幹線は特急料金に段差がある区間で分割するとこれだけお得になる(筆者作図)

「サンライズ」も乗継割引で

岡山―京都間で新幹線を挟んで乗る特急の組み合わせは、以下の列車から選んで考えてみよう。

【岡山側】(料金は通常→乗継割引適用後)
 特急南風(岡山―高知間2730円→1360円)
 特急しおかぜ(岡山―松山間2950円→1470円)
 特急やくも(岡山―出雲市間2950円→1470円)

【京都側】
 特急サンダーバード(京都―金沢間2950円→1470円)
 特急ひだ(京都―高山間2950円→1470円)
 特急きのさき(京都―園部間1190円→590円)

これらの列車は、新幹線の特急券を通しで買うと岡山側の列車と京都側の列車のどちらか特急料金が高いほうだけが乗継割引で半額となる。だが、新大阪で新幹線特急券を分割することで両側の列車に乗継割引が適用され半額になるので、両側の列車とも料金が同じなら単純に割引額が2倍になる。

こちらも今年度中だけ使える手だが、サンライズ瀬戸から高松・坂出で四国の特急に乗り継ぐ際にも乗継割引が使える。実は1駅でも新幹線区間を付けると特急サンライズ瀬戸そのものにも乗継割引を適用したうえで、四国の特急にも連続して乗継割引が適用できる。

例えば小田原から松山へ行くケースだと……

【通常の乗継割引】
 小田原―熱海間は普通列車利用
 特急サンライズ瀬戸(熱海―坂出間3830円)
 ※ノビノビ座席利用
 特急いしづち(坂出―松山間2730円→1360円)
 計5190円

【1駅だけ新幹線を使って乗継割引】
(1)小田原―熱海間・新幹線自由席:870円
(2)熱海―坂出間・特急サンライズ瀬戸:3830円→(1)と乗継割引で1910円
(3)坂出―松山間・特急いしづち:2730円→(2)と乗継割引で1360円
 計4140円(1050円、20%お得)

なんと普通に乗るにしても1370円安いのに、そこからさらに1050円も安い!

いかがだったであろうか。以前も乗継割引は折り返しにも使える・新幹線を区間分割して挟み往復ともに割引適用といった方法を取り上げ、鉄道ファンの大学生から「もはや変態だ」(笑)と言われた筆者だが、この物価高で家計の疲弊が叫ばれているというのに、社会保障のためと言いながら、実態は大企業の法人税減税の穴埋めのために消費税を搾り取られ続けている今、ケチにならずして何になれというのだろうか? それでも消費税を下げようとしない財務省と岸田政権による、庶民に対するタックス・ハラスメントを生き抜くべく!ケチの美学を、追求していこうではありませんか!

著者:北村 幸太郎