単身世帯の増加には、男女とも平均寿命が増加し、夫婦どちらかと死別したことによる高齢単身世帯の増加も多分に含まれるが、晩婚化・非婚化も単身世帯増加の大きな要因である。

国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集」にある生涯未婚率(一般的には50歳における未婚率で定義される)の推移を確認すると、先に男性側において1990年前後より生涯未婚率が急上昇していたが、女性では遅れて2010年頃から急上昇を始めた。

女性ではキャリアを重視し、あえて結婚を選ばない人も

2010年以降に女性側で生涯未婚率が急上昇した背景には、この2010年が1986年に男女雇用機会均等法が施行されてから、25年弱が経過したタイミングであり、ちょうど1986年頃に大学・大学院を卒業したバブル世代の女性が2010年で50歳前後を迎えることが影響していると考えられる。

つまり、仕事において女性が活躍する場が増え、結婚して家庭に入る以外の選択肢ができたことが、晩婚化・非婚化のきっかけになっていると考えられる。

ひと昔前の日本は、女性にとって結婚していないと生きにくい時代であった。収入面ではもちろんのこと、同じ仕事でも発言力の面でも男性優位の時代が長くあり、キャリア形成がしにくい状況であった。「結婚することで幸せになる」ことがよいとされていたが、その裏には「結婚することで不幸せ(生きにくさ)から逃れる」という心理が働いていたと考えられる。

令和のいま、結婚していないと女性が生きにくいという考えは時代遅れで古く、性別に関係なくビジネスの場でも家庭でも、自分らしく行動することが尊重されつつある。女性が社会で活躍し、バリバリ稼ぎ、自分の好きなことや没頭したいことを堂々と行う。それが認められるようになり、キャリアウーマンが増えている。

自分で自分を守れるようになり、結婚しなくても十分に生きていける力を身につけたからこそ、結婚しないという選択肢が選べるようになった。だから「あえて」結婚を選ばない人が増えたことが影響している。