日本経済がインフレ圧力、為替変動などの影響を受けて変動を起こしている。9月16日(金)に発売した『会社四季報』2022年4集(秋号)では、部品不足や原材料高などで増収減益の見通しとなる企業が続出。一方で、利上げを進める欧米とは対照的な日本銀行の金融政策を受けて円安が進行したことで、今期業績見通しで明暗を分けるケースも目立った。

四季報予想を集計した結果、今期(2022年7月期〜2023年6月期)の予想営業利益は前期比22.6%の増益の見通しとなった。製造業の営業増益率が同10.3%にとどまる一方、非製造業はコロナ禍からの本格回復を受けるうえ、ソフトバンクグループ(9984)の黒字転換も効いて同48.4%の大幅増益となる見通しだ。

銀行、保険を除く31業種のうち、今期営業減益となる見通しの業種は石油・石炭製品、鉄鋼、証券など9業種、電気・ガスは赤字の見通し。その一方で、残る21業種のうち、陸運、情報・通信、鉱業などが大幅増益。空運が黒字転換する予想だ。円安の恩恵もあり自動車など輸送用機器も前期比9.7%増に増額されており、業績面に明るい兆しもあるが、インフレ抑制のために中央銀行が利上げを進める欧米経済への先行き懸念が株価の頭を抑えているといえそうだ。

さて、四季報では毎号、いろいろなランキング特集を組んでいるが、秋号で掲載した1つが「今期営業利益増額率ランキング」。今期増益予想の企業に限定して四季報夏号からの増額率でランキングしたが、本記事ではさらに増額率5%以上という条件をつけて、増額幅の大きい順にランキングしてみた。

事業譲渡益など増額の理由はさまざま

増額の中身を見ると、その理由は単純に事業が好調だからというものばかりではない。とくにIFRS(国際会計基準)導入企業などは、日本基準では特別利益として計上される「事業譲渡益」も営業利益段階で反映されるだけに、その要因を細かくチェックする必要もある。

増額幅トップはオリンパス。今期は内視鏡事業が好調なうえ、土地売却益が営業利益を押し上げる。さらに科学事業をアメリカのベインキャピタルに譲渡した際の利益が上乗せされるため、会社計画から大きく上振れしそうだ。来期は反動減となる見通しだが、医療分野への資源集中を好感したのか、9月に入り株価は大きく反発した。