自動運転向けの装備やシステムが搭載された、実証実験で使用されている三菱ふそうトラック・バス製のマイクロバス「ローザ」(筆者撮影)

車体上部には、自動運転用にLiDARなどの機器が取り付けられている(筆者撮影)

実験に使用されているバスは、‪三菱ふそうトラック・バス‬製のマイクロバス「ローザ」をベースに、自動運転向けの装備やシステムが施された仕様だ。‪全長6990mm×全幅2010mm‬で、定員26名。車体のルーフ部には、前方検知用LiDARが3個と、側方検知LiDARを左右に各1個(計2個)を装備する。

このLiDARとは、照射したレーザー光が障害物などの物体に反射して戻ってくるまでの往復時間を計測する装置。周辺にある物体と車両の距離や大きさなどを検知する、いわば自動運転車の目としての役割をするユニットのひとつだ。

自動運転バス車内の様子(筆者撮影)

また、ルーフ部には、GPS情報を取得するGNSSアンテナも装着し、人工衛星からの信号をもとに自車の位置計測を行う。ちなみに当車両には、LiDARなどを固定するキャリアに、広角レンズ仕様とズームレンズ仕様といった2個のカメラも備えるが、現状ではあまり使われていない。将来的に、AIによる障害物の認識や信号灯の色認識に活用するために装備されているそうだ。

走行時には、ドライバーも同乗するが、アクセルやブレーキ、ハンドルの操作などは、すべて自動で行われる(筆者撮影)

自動運転に関して現状では、あくまで人間の運転をシステムが支援するレベル2で運行するため、必ずドライバーが乗車する。だが、アクセルやブレーキ、ハンドルなどは、すべてシステムが自動で操作可能となっており、ドライバーは緊急時などに手動操作を行うために同乗している。実際に今回の試乗でも、ドライバーはハンドルをすぐに握れる体勢で座ってはいたが、コーナーや右左折でもハンドルは自動で動いていた。

実証実験を行っている巡回バスの運転席(筆者撮影)

ただし、交差点の右折時などは、急に反対車線から他車両が出てくることなども考慮し、ドライバーが安全を確認し、「進行」の指令を出すボタンを押さない限り、右折を開始しない仕組みとなっていた。自動運転中にドライバーが行う操作は、こういったボタン操作のみ。これらにより、安全面に十分配慮しつつ、自動運転車に慣れていないドライバーでも、簡単に操作ができるようなシステムとなっている。

ターゲットラインペイントのメリット

自動運転システムが検知する車両周辺や自車位置の情報(筆者撮影)

ターゲットラインペイントは、前述のとおり、大学構内のバス循環ルート上の道路に施されたが、実際に同乗し該当ルートを走行した印象は、「普通のバスに乗車したときと比較しても、まったく違和感がない」ということ。逆に言えば、それだけバスがスムーズに走行したということだ。