日本全国にある鉄道駅の中には、主に地元でしか呼ばれていない「地元通名」が存在する。私が気になった駅を2つ紹介したい。

1駅目は、愛知県名古屋市にあるJR東海道線と中央本線、名古屋鉄道と名古屋市営地下鉄(名城線・名港線)が集まる「金山総合駅」だ。

新幹線などが停車する名古屋駅に続いて、愛知県内でも2番目に乗降人員が多く、コロナ前の2019年では、JR東海だけでも1日平均14万1747人となっている。そんなマンモス駅への成長は、名古屋市の政策「名古屋市将来計画・基本計画(1968年)」からきている。戦後間も無く構想・立案され、40年を超える経過の上に誕生した駅である。

地元では「総合駅」が一般的に

「金山総合駅」という名称は、名古屋市行政による独自の用語であり、駅名自体はJR東海、名鉄、名古屋市営地下鉄いずれも「金山」である。しかしながら、名古屋駅で地元住民と思われる人に「金山駅はどうやっていくのですか?」と尋ねたところ、「あっ、総合駅ね。」と言いながら案内された。名古屋市民にとっては、「総合駅」という名称の方が一般的になっているように思える。

なぜ駅名に「総合」と付けられているのか、名古屋市の住宅都市局まちづくり企画課に問い合わせをしたところ、「明確な定義はないのだが、運営主体が異なる鉄道が3路線以上乗り入れるターミナルにおいて連絡通路橋などで結ばれ、利便性の高い駅のことを言う」との回答が得られた。具体的には「名古屋市内で代表的な『金山・大曽根・上小田井・八田』の4つの駅を総合駅として位置づけている」という。

また、「金山駅はJR・名鉄・名古屋市営地下鉄駅が存在しているが、JR東海は中央本線のみだった金山駅に東海道線ホームを新設させ、事業者ごとに存在した駅(名鉄・金山橋駅と地下鉄・金山駅)を現在の場所に集約し、それぞれ連絡通路橋によって結ばれたことによって、『総合駅』と呼ばれるようになった」と教えてくれた。