サッカー・ワールドカップでの日本代表の大活躍に列島が沸く中、師走を迎える政局は混迷の度が深まるばかりだ。

岸田文雄首相の側近閣僚らの“辞任ドミノ”のあおりで、最優先課題の今年度第2次補正予算の成立は12月にずれ込む。国民も期待する、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)への活動規制強化のための被害者救済法案も、与野党協議難航で、今臨時国会での成立はなお見通せない状況だ。

これに伴い、内閣支持率は、複数の調査で30%を割り込む「危険水域」に落ち込み、与党内からも首相の「統治能力」への疑問、不信が噴出している。そうした中、永田町では、八方ふさがりの岸田首相が、「乾坤一擲の苦境打開策として、年末年始の党・内閣人事や、4月の統一地方選前の衆院解散を模索している」(自民党関係者)との臆測が飛び交う。

首相の本音は「こつこつと実績を積み上げる」?

当の岸田首相は24日、臨時国会後の党・内閣人事については否定したが、23日夜には茂木敏充自民党幹事長と、24日夜には都内のホテルで麻生太郎同副総裁と密談している。

テーマは当然、国会終盤の乗り切りと、深まる政権危機の打開策とみられている。自民党内には「混迷政局打開の秘策を話し合ったはず」(閣僚経験者)との臆測、野党陣営からは「抜き打ち解散もありうる」(立憲民主幹部)との疑心暗鬼が、それぞれ広がる状況だ。

首相周辺は「首相はもともと解散など考えず、党内閣人事にも慎重に対応し、当面こつこつと実績を積み上げて支持率回復を待つというのが本音」(最側近)と繰り返す。政界で流布される「内閣改造」「解散」についても「求心力維持のための手練手管の類」(同)と一笑に付す。