ではなぜ滅多にお店に並ばないのか。

その理由は「期間限定で販売するドーナツのための原材料が、ショップによっては余ることがあります。ファンシードーナツは、期間限定ドーナツの原材料が余ったときだけ作られるドーナツだからです」とのことだった。

確かにミスタードーナツは、定番とは別に、不定期に期間限定ドーナツを販売する。ファンシードーナツは、食品ロス削減を目的として生まれたドーナツだった。

1971年、大阪の箕面市に日本第1号店を開いたミスタードーナツは、現在約1000店舗を全国に構える。ほとんどの店がキッチンでミックス粉の状態からドーナツを作る。

ファンシードーナツは、期間限定ドーナツのクリームやトッピングなどの原材料の廃棄を少しでも減らすべく、本部が考え出したアイデアだ。

「定番ドーナツの原材料を、期間限定の原材料と組み合わせたレシピです。期間限定ドーナツを開発する担当者は、毎回、同時にファンシードーナツのレシピも考えているんですよ」と加藤氏。ファンシードーナツのプライスカードも本部が作成、カロリーやアレルギー表示もある。

「ファンシードーナツ」取り組みは10年前から

ファンシードーナツは10年ほど前からの取り組みで、2023年は8月末現在で46アイテムが展開された。

過去のファンシードーナツ 過去のファンシードーナツ「塩キャラメルフレンチ」(左上)「宇治抹茶チョコレート」(右上)「ホワイトチョコファッション 抹茶チョコ」(左下)「濃いほうじ茶ホイップ」(右下) (写真:ミスタードーナツ提供)

例えば、2月下旬頃に登場した「塩キャラメルフレンチ」は、フレンチクルーラーの生地に、期間限定ドーナツ向けだった塩キャラメルクリームを使ったファンシードーナツ。

3月と4月に限定販売された「misdo meets 祇園辻利」シリーズには、お茶を使った原材料が多く使われたので「ホワイトファッション 抹茶チョコ」(定番のオールドファッション生地を使い、ホワイトチョココーティング、抹茶チョコトッピング)、「宇治抹茶チョコレート」(定番のチョコドーナツ生地に、抹茶チョココーティング)「濃いほうじ茶ホイップ」(定番のエンゼルクリームなどに使うイースト生地に、定番のポン・デ・黒糖に使用する黒五黒糖シュガーをまぶし、濃いほうじ茶ホイップを詰めたもの)などが、あった。

過去のファンシードーナツには性質上、もう出会えないが、今ちょうど店で出会う可能性がある最新のファンシードーナツがある、とのことで、特別に一部を見せてもらった。

ファンシードーナツ 2023年9月から店に並ぶかもしれないファンシードーナツ(著者撮影)

これらがもしかしたら、全国のミスタードーナツに並ぶかもしれないドーナツの一部だ。「キラキラチョコファッション」「キラキラストロベリーファッション」「黒糖白あんホイップ」「アーモンドハニーディップ」である。