中国の新エネルギー車市場では、中国政府が2022年末をもって(普及促進のための)補助金支給を打ち切ったのをきっかけに、完成車メーカー間の価格戦争が勃発。生産原価の低減(によるコスト競争力の強化)がメーカー共通の課題になっている。

(訳注:新エネルギー車は中国独自の定義で、EV、プラグインハイブリッド車[PHV]、燃料電池車[FCV]の3種類を指す。通常のハイブリッド車[HV]は含まれない)

CATLのEV向け電池ビジネスは、顧客のコスト志向の高まりや完成車市場でのPHV人気などの逆風にさらされている(写真は同社ウェブサイトより)

CATLはこれまで、優れた技術と品質で完成車メーカーから高い評価を受けてきたが、(顧客のコスト志向の高まりという)市場環境の激変に直面している格好だ。

さらに、中国の新エネルギー車市場で(電池切れの心配が少ない)PHVの人気が高まっていることも、CATLの成長の逆風になっている。PHVが搭載する電池の量は、同クラスのEVに比べてずっと少ないからだ。

ヨーロッパなど海外市場は順調

一方、海外市場の開拓は順調に推移している。CATLが10月20日に開示した機関投資家向け決算説明会の議事録によれば、ヨーロッパ市場における2023年1〜8月のシェアは34.9%と、前年同期比8.1ポイント上昇した。

本記事は「財新」の提供記事です

CATLは目下、ドイツとハンガリーに電池工場を建設中だ。特にハンガリー工場の規模は巨大で、計画生産能力は年間100GWh(ギガワット時)に上る。同社はプロジェクト第1期の34GWh分の建設工事についてハンガリー政府の許認可を取得済みで、約2年で完成させるとしている。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は10月20日

著者:財新 Biz&Tech