中国のEC(電子商取引)最大手の阿里巴巴集団(アリババ)は11月16日、2023年7〜9月期の決算を発表した。

同四半期の売上高は前年同期比9%増の2247億9000万元(約4兆6813億円)で、アナリストの事前予想とほぼ一致した。純利益は非アメリカ会計基準(非GAAP)ベースで同19%増の401億8800万元(約8369億円)を計上し、アナリスト予想をわずかに上回った。

そんななか、市場関係者の注目を業績以上に集めたのが、アリババが決算報告書のなかで説明した事業再編の進捗状況だ。同社の6大事業グループの1つでクラウド事業が主力の「クラウド・インテリジェンス・グループ」の分離独立を中止し、食品スーパー「盒馬鮮生(フーマーフレッシュ)」の新規株式公開(IPO)も当面見送るという“方針転換”を明らかにした。

アメリカ政府の規制の影響と釈明

クラウド・インテリジェンス・グループの分離独立中止の理由について、アリババは「アメリカ政府が先端半導体技術の対中輸出規制を強化した影響により、(データセンターに不可欠な高性能半導体の入手が困難になり)事業の先行きに不確実性が生じたため」と説明した。なお、同グループは持ち株会社傘下の独立企業として今後も運営されるという。

(訳注:アメリカ政府の輸出規制強化の詳細は『AI半導体「エヌビディア」の中国ビジネスに暗雲』を参照)

フーマーフレッシュの上場延期に関しては、「IPOの成功と株主価値の向上を確かなものにするため、適切なタイミングやその他の要素を見極めている」としている。