ソフトバンクグループ(SBG)が2月8日に発表した2023年10〜12月期連結決算で、最終損益が5四半期ぶりに黒字となった。ビジョン・ファンドが投資するAI関連企業の投資収益の向上が要因だ。

一方、SBGは2019年まで保有資産の半分を占め、筆頭株主だった中国アリババグループの株式を実質的に全売却した。

「アリババからAIへのシフト」の転換点を迎えたSBGに対し、アリババは中国当局との軋轢で表舞台から姿を消して久しい創業者のジャック・マー氏が同社株を買い増し、筆頭株主に浮上したことが判明した。

インターネット黎明期の四半世紀前に出会い、盟友関係にあったSBGの孫正義会長兼社長とマー氏は「卒婚」を選択し、AIの波を味方につけ自社の再興を図ろうとしている。

ジャック・マー氏が筆頭株主に

SBGはビジョン・ファンドの投資収益悪化という冬を乗り切るため、2022年から段階的にアリババ株の現金化を図ってきた。

ビジョン・ファンドの重荷に加えて、IT企業への規制強化や経済の減速などチャイナリスクが高まっていることから、2023年にはアリババの全株式売却を決めた。

2019年12月末時点でSBGの保有資産の50%を占めていたアリババ株は、2023年末に0.02%まで低下し、今年1月25日には金融機関と締結していたアリババ株式の先渡売買契約について、現物決済が完了したと発表した。