「過食のスイッチが入ってしまった」とわかったとしても、ご自分の意志ではどうにもならないと皆さんおっしゃいます。ですので、繰り返しになりますが、「スイッチが入らない」ように血糖値の安定を目指した食事を普段から心掛けることが重要です。

食べ方で注意すべきこと

そのための食べ方として大事なのは野菜・肉・魚などを先に食べ、パンや麺類、ご飯などの炭水化物はできるだけ後のほうで摂りましょう。そうすれば血糖値を緩やかに上げることができ、過度な低血糖が起こりにくくなります。早食いを避け、ゆっくり噛んで食べるのも大事です。

また、食事の間隔が空きすぎないように適度に間食を摂るとよいでしょう。ただし、甘いお菓子、スナック類、ジュースやアイスなどは血糖値を急激に上げてしまう恐れがあるためできるだけ避けて、ナッツなどの血糖値を上げにくいものを選ぶとよいでしょう。ほかには、過剰なストレス下でも血糖値は変動することがわかっているため、ストレスマネジメントも大切です。表の「低血糖の一般的な症状」に心当たりがある方は、このような血糖コントロールを始めるとよいでしょう。

(出所)筆者作成

平成28(2016)年「国民健康・栄養調査」によれば、糖尿病有病者と糖尿病予備群は、いずれも約1000万人と推計されています。ということは、知らず知らずのうちに、その前段階と思われるインスリン抵抗性の人が増加していることも推測されます。

つまり、もし食べすぎることにインスリン抵抗性が関わっているとしたら、ついつい食べすぎてしまうことが、将来、糖尿病につながってしまう可能性も考えられます。

からだの健康のため、血糖値が安定するような食べ方を、皆さんぜひ普段から心掛けてみてください。

【参考文献】1. Brian M. Frier et.al., Hypoglycaemia in Clinical Diabetes 3rd Edition, 2013, Wiley-Blackwell 2. 金津一郎他, 今日の診断指針第7版,2015,医学書院 3. Jean-François Yale et.al., Can J Diabetes 42, 2018, S104–S108 ほか7件

著者:羽田 克彦