失われた20年の中で、非正規雇用者が増えたために「晩婚化」をまねいた。晩婚化はやがて女性が子どもを産む年齢を押し上げる。「晩産化」を進行させ、第2子、第3子を産む機会が減少。少子化に拍車がかかってしまったわけだ。

実際に、第1子を産んだときの母親の年齢は30.7歳(2018年)となっており、ここ数年過去最高水準を更新している。

団塊ジュニア世代の次は「就職氷河期世代」

原因はともあれ、日本の出生数が年々減少しており、日本に構造的な問題点をもたらしたと言える。例えば、少子化と並んで高齢化が進み、賦課方式で維持されてきた公的年金制度の維持運営が疑問視されている。

厚生労働省のパンフレットでもよく見かける「高齢者を支える現役世代」がどんどん減少していく状況だ。もっとも、現役世代の数が減少していくのは、これからが本番で、安倍政権が現在取り組んでいる「全世代型社会福祉」は、まさに少子化への対応と言っていいだろう。

この10月1日からは、幼稚園や保育園にかかる費用を無償化する「幼児教育・保育の無償化」がスタートした。住民税非課税の世帯が対象だが、認可外保育園やベビーシッターの費用にも、一定の補助金が出ることになった。この制度が機能して出生数が上がるかどうかは、結論が出るまで待たなくてはならない。

さらに、遅まきながら就職氷河期世代に対するサポートを開始したのも少子化対策の一環だ。内閣府が毎年まとめている『少子化社会対策白書』の令和元年版によると、「どのような状況になれば結婚すると思うか」という問いに対して、次のような回答になっている(複数回答)。

1. 経済的に余裕ができること …… 42.4%
2. 異性と巡り合う(出会う)機会があること …… 36.1%
3. 精神的に余裕ができること …… 30.6%
4. 希望の条件を満たす相手に巡り会うこと …… 30.5%
5. 結婚の必要性を感じること …… 28.4%

経済的に余裕ができることが結婚できる最大の要因というわけだ。言い換えれば結婚できるだけの経済力がないことを意味している。ちなみに、「結婚後も働くかどうか」という問いに対しては、60%以上が結婚後「夫婦ともに働こうと思う」と考えており、その理由が「経済的に共働きをする必要があるから(57.8%)」と答えている。

結婚できたとしても、経済的には共働きを強いられる、と考えている人が多いということだ。

団塊ジュニアに次ぐ年齢層は、現在40代前半もしくは30代後半になるわけだが、この世代はいわゆる「就職氷河期世代」「ロストジェネレーション世代」と呼ばれる人たちだ。大学や高校を卒業したときの「有効求人倍率」(求職者に対する求人数の比率のこと)が0.5倍を割っているような状態の中で、正社員になれずに非正規労働者として生計を立てている人が多い。