有観客試合が開始されて、まもなく1カ月。東京で新型コロナウイルスの新規感染者が300人を超える中、プロ野球は8月末まで「上限5000人もしくは収容人数の50%の少ないほう」を継続することを決めた。

とはいえ、チケットの販売対象を年間シート契約者や高額の年会費を払っているハイグレードのファンクラブ会員などに限定している球団もあり、チケットの入手自体がまだ難しい。

会社員や公務員など組織に属しているファンには、万が一球場で感染し、組織に迷惑がかかっては困る、という心理も働く。引き続き球場観戦はハードルが高いとなると、大多数のファンにとって、テレビもしくはネットでの中継観戦が中心となる状況は今後も続く。

この状況は、球団にとっても由々しき事態だ。単にチケット収入が見込めなくなるというだけではない。球場という空間でさまざまな演出を施し、プロ野球へのエンゲージメントを高めることで、チケットや広告看板、飲食といった“球場内での稼ぎ”に加え、スポンサー収入やグッズなど“球場外での稼ぎ”も伸ばしていく、従来の手法が難しくなっている。

競合する娯楽が多数ある中、各球団はどのような取り組みでファンのエンゲージメントと収入を維持しようとしているのか。観客動員の制限が続く中、自宅でプロ野球を存分に楽しむための代替策を考えてみたい。

各球団が「Zoom観戦企画」に走る理由

ファンからの文字・音声情報、動画などの応援メッセージを募集するサービスのほか、ファンの関心をつなぎ止める施策として、一部の球団が実施しているのが、Web会議システム「Zoom」を使ったオンライン観戦企画だ。球団OBやファンの芸能人を司会進行役やゲストに起用し、実施している。

横浜DeNAベイスターズは、6月19日から21日までの開幕3連戦(無観客)と、7月24日から26日までの3連戦(有観客)で、Zoomを使ったオンライン観戦企画「オンラインハマスタ」を実施した。