女優の杏さんと俳優の東出昌大さんが離婚したことを発表しました。連名の文書の中では、「今後は子どもたちの親として成長し、協力し合う関係を築いていきたい」とこれからの関係性についても触れています。遠い芸能界の話ではありますが、まだ幼い子どもがいながら離婚が頭をよぎっている人にとっては、いろいろと考えるきっかけとなっているのではないでしょうか。

自身の子連れ離婚経験を生かし、別居・離婚後の子育てや相手方との関わりで悩む方の手助けをしたいという思いから「一般社団法人 りむすび」を設立、共同養育コンサルタントの肩書も持つ、しばはし聡子氏が氏の新刊『離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ』をもとに、離婚後の子育て、親同士の関係を築くコツについて解説します。

離婚をしたら「ひとり親」になるのは必然なのか

あなたは今どのような状況ですか。夫婦関係を修復したいと思っている人、離婚が頭をよぎっている人、具体的に離婚を計画している人、すでに別居や離婚している人もいれば、どうしたいのか自分自身でもわからないという人もいるでしょう。

夫婦だけだったら、財産の精算だけして、さっさと離婚することもできるでしょう。離婚後も自分ひとりだけ生きていく分ならなんとでもなります。しかしながら、子どもがいるとなるとそう簡単に決断はできません。

離婚しても養育費や国から支援をもらって生活しようと楽観的に考えている人もいるかもしれませんが、養育費はあくまで子どもの養育にかけるものですから生活費は自分で稼がなくてはなりません。自活できる自信ができてから別居や離婚の選択をすることが望ましいです。そして、なにより大事なことは自分だけではなく、子どものダメージを最小限にすることなのです。

「ひとり親」という言葉をよく耳にしますが、離婚した後に子どもにとって親はひとりになると思いますか。それともふたりのままだと思いますか。正解は「ふたり」。子どもの視点で考えれば、親が離婚したとしても、父親であることも母親であることもなんら変わりはないのですよね。冷静に考えれば、実はあたり前のこと。自分が子どもだったらどう感じるかと問えば、答えはシンプルです。

この「ひとり親の錯覚」により、なんと離婚した後に離れて暮らす親子で交流が続いているのはたった3割。毎年親の離婚を経験する子どもは約22万人と言われていますから、その7割つまりは約15万人の親と会えない子どもたちが増えていくわけですね。

なぜ、こんなに会えていないかというと、「ひとり親という固定観念」によって、夫婦の感情と親子関係を混同され「会わせない」「会わない」という選択肢を持つことができるからなのです。