今年のプロ野球のペナントレースはずいぶん長かったように感じた。実際には今季は5カ月弱であり、例年より1カ月も短かったのだが、コロナ禍で大揺れの中でのシーズンは、多難の一語に尽き、閉幕までが長く感じたのだ。

それでも両リーグで720試合を1試合も欠けることなく開催することができたのは、実に幸いなことだった。阪神、巨人、ロッテなどで選手、関係者に陽性者が出たが、試合中止に至ることはなかった。

従来、プロ野球を運営するNPB(日本野球機構)は、現体制を変えたり、改革することに対して消極的で「腰が重い」という印象があったが、コロナ禍に関してはかつてない積極的な姿勢が目立った。

歴史的なJリーグとの連携

まず、新型コロナ感染症対策を立てるにあたって、Jリーグと連携したことだ。2019年にJ1からJ3まで合わせて約1040万人の観客を動員したJリーグは、約2650万人の観客を集めたNPBに次ぐプロスポーツだ。

しかしNPBは、これまでJリーグとはほとんど没交渉だった。2011年の東日本大震災の際にも、NPBとJリーグがシーズン開幕や運営、被災地支援活動について歩調を合わせることはなかった。

それだけでなくNPBはJリーグやBリーグ、日本ラグビーフットボール協会なども加盟している日本トップリーグ連携機構にも加盟していない。永年、「国民的娯楽」として圧倒的な人気を得てきたNPBは、ほかのスポーツ団体と連携することなど眼中にないように思われた。

しかし今回、NPBとJリーグは3月、共同で「新型コロナウイルス対策連絡会議」を設立、専門家チームから提言を受けた。NPBとJリーグは歩調を合わせて無観客でシーズンを開幕させ(Jリーグは再開)、徐々に観客数の上限を増やしていった。

日本のプロスポーツを代表する2つの競技団体が問題意識を共有し、情報交換をしながらリーグ戦を運営したことは誠に意義深い。日本スポーツのために今後も手を携えて歩んでほしいと思う。