ペアーズ、タップル、Omiai、with、ゼクシィ縁結び……。一度は聞いたことがあるマッチングアプリだと思う。多くの場合、登録は無料。メッセージをやり取りするときに男性は3000円程度の月額料金がかかり、女性は無料だという仕組みが多い。

かつての「出会い系サイト」というダークな印象は薄くなり、その手軽さと出会いの多さにひかれてマッチングアプリや婚活サイトを利用する人は急増している。本連載の取材先である35歳以上で結婚した人たち(晩婚さん)にも、インターネットのみの婚活サービスで出会って結婚したと明かしてくれる人は少なくない。

ネットには危険もある。典型例は、プロフィールを偽って登録している既婚者や遊び目的の人も混じっていることだ(「婚活で「既婚者というババ」を引いた彼女の決断」)。

婚活サービス業者の老舗とも言える結婚相談所の経営者たちは「真剣に結婚を考えている人はアプリにはいない」と対抗意識をあらわに指摘することも多い。一方で、婚活している独身女性からは「結婚相談所に登録している男性は見た目もパッとしないし会話が弾まないことが多くて、交際を深めようと思えなかった」という声も聞く。

どうすればいいのだろうか。指南役として適任者がいる。『あなたの「そこ」がもったいない。』などの著書がある恋愛・婚活コンサルタントの菊乃さんだ。2011年に独立開業して以来、20代から50代までの約1000人の相談にのってきた。そのうち「地方在住者が半分ぐらい」というのは同じく地方在住の筆者にはうれしい。ちなみに菊乃さんは山形県出身で静岡大学卒業という経歴だ。

婚活サイトや大手結婚相談所でコラム執筆やセミナー講師もしている菊乃さん。双方のことを深く知りつつも完全無所属の独立系だ。客観的かつ具体的なアドバイスを聞けるだろう。

相談者は、お付き合い経験のない人が4割

──菊乃さんのところに相談に来る人の傾向を教えてください。

女性が9割で、そのうち約4割はお付き合い経験がない方です。婚活をしたことがない人が多いですね。「いつまでに結婚したい」というのであれば結婚相談所に行くはずで、結婚したいというよりも結婚していないことに焦りや不安があり、頭の整理をしたい人たちなのだと思います。

結婚は、進学と就職に続いて、自分を成長させることもできる機会であり未来の選択だと私は考えています。でも、そのための活動をすることには勇気が要る。ブライダル総研の「婚活実態調査2020」では、「恋愛・結婚意向のある独身者の4人に1人が婚活サービス利用経験があり、増加傾向」という結果を出しています。

逆に言えば、7割以上の人はアプリも相談所も婚活パーティーも利用していません。(婚活サービスではない)合コンすら敬遠するけれど、独身の異性が来る「食事会」には呼んでほしい、と思っている人たちです。いわゆる「婚活」はしたくないのでしょう。