うまく寝付けない、夜中に何度も目が覚める、朝起きたときしゃっきりしない……。あなたはそんな眠りの悩みを抱えていないだろうか?

私が編集長を務める雑誌『ハルメク』は、読者層がシニア世代ということもあり、睡眠の悩みをもつ方が多い。一般的に「眠る力」は加齢によって落ちていくと言われているうえに、コロナ禍でのストレスを受けやすい世代だからだ。

そこで『ハルメク』では、日本睡眠学会専門医である白濱龍太郎氏の監修のもと、良質な睡眠を得るための習慣について特集した。カギは「深い眠り=深睡眠」を手に入れるための生活習慣とストレッチ。コロナ禍の今こそ、シニア世代に限らず幅広い方々に試していただきたく、そのポイントを解説する。

ぐっすり眠るために大切なのは「長さ」よりも「深さ」

はじめに、あなたが深く眠れているかどうかチェックしてみよう。以下の中に当てはまる項目が1つでもある人は、ぐっすり眠れていない可能性が高い。

・昼食後に必ず眠くなる
・寝ても取れない疲れを感じる
・電車などの座席に座ると、居眠りしてしまう
・運転中、信号待ちなどで、ふっと眠気に襲われることが多い
・コーヒーを飲んだりガムをかんだりしていないと頭や体をしゃきっと保てない
・日中、よくイライラする

「男女を問わず、年齢とともに睡眠はだんだん不安定になっていきます」と解説するのは、これまで1万人以上を治療してきた睡眠の専門医、白濱龍太郎氏。

「例えば、眠りを深く持続させるホルモン、メラトニンの働きがピークを迎えるのは10代。その後は年齢とともに分泌量が減ってしまい、60代ともなれば、特別な理由がなくても、眠りが浅くなったり、途中で何度も目が覚めたりするようになります」。加齢によって自律神経のバランスが崩れてしまうことや閉経後の女性に多い睡眠時無呼吸症候群などもぐっすり眠れなくなる要因だという。