そうした流れにもっとも順応しているのがデジタルネイティブ世代の第7世代といえるだろう。彼らの多くがユーチューブで自身のチャンネルを持っていることも大きな特徴だ。自分たちの思い通りに発信する場所を得たことで、悪い意味でテレビにしがみつく必要はなくなった。

EXITの兼近大樹が「誰かが傷つく(ディレクターからの)指示は断る」(「あちこちオードリー」(テレビ東京、2020年4月14日))と語っているように、若手でありながらしっかりと自立し、自己プロデュースができる人材が多いのだ。

もちろんブームである以上、早晩、第7世代という枠組みは形骸化していくだろう。けれど、こうした第7世代の持つ価値観やスタンスはより進化していくはずだ。

女性芸人のあり方も大きな変革が求められている

また昨今は、男社会という性質が色濃いテレビ界において女性芸人のあり方や扱われ方も大きな変革が求められている。「アメトーーク!」での「若手女芸人」(20年9月10日)の回が象徴的だ。

集まったのはガンバレルーヤ、3時のヒロイン、納言の薄幸、ラランドのサーヤ、ぼる塾。彼女たちの立ち位置をわかりやすくするため「リアクション/トーク・ネタ」「見た目インパクト/キレイ系」というマトリックスで表わそうとした番組に対し、ラランドのサーヤは「古い」と一刀両断。「ただ成長を感じたのは、4〜5年前なら『ブサイク』って平気で書いてた。それを『見た目インパクト』にしてる」ところだと。

これに「女芸人は体当たりやらなあかん、インパクトないとあかんとか、そういう考えやったんです。サーヤちゃんがこういう発言をしだしてから私も男芸人と同じようにトークとかで行けるようにならないとあかんって思うようになりました」と3時のヒロインの福田も同調。

一方、ガンバレルーヤのよしこは「納得いかない」と反論。森三中やモリマンらが作ってきてくれたものを継承していかないといけない、と主張。「顔一本でここまでやってきたので、それがなくなるとどうやって笑いを取っていけばいいかわからない」と。

現在は、相手の容姿をイジることはもちろん、自虐すらダメだと言われる。だから「ブス」と言われたときの返しよりも、逆に「かわいい」と言われたときの返しを用意しておかなければならない。そこで生まれたのが新語・流行語大賞にもノミネートされたぼる塾・田辺の得意フレーズ「まぁねぇ〜」というのも時代を象徴している。