女手1つで育て上げ、お子さんが巣立った後の50代のシングルマザーの再婚も増えました。それは、「子どもに迷惑をかけないようにしたい」ということが理由の1つのようです。

お子さんはもう20〜30代。そろそろ結婚を意識する世代です。そのときにお母さんが1人で残っていると、やはりお子さんは心配するでしょう。場合によっては、お子さんの交際相手に「お荷物」と思われてしまうかもしれません。だから、迷惑をかけないように、お子さんが結婚する前に、自分が先に再婚するわけです。

彼女たちはそれこそ自分の性(さが)を捨てて、まず子どものためにと死にものぐるいで働いて頑張ってきました。50代になってようやく自分の幸せを中心に考えられるようになったのです。

ご褒美みたいなものですよね。ご褒美再婚。1回目の結婚は修行だったかもしれませんが、2回目の結婚は人生を謳歌するために、伴侶と楽しい時間を過ごすためにする。 離婚がそうめずらしくない時代ですから、再婚のハードルも低い。「私、まだもう1回いけるわ」という感覚です。50代でも生き生きしていてバイタリティーあふれるきれいな女性が増えました。

実子、実孫ではないけれど

シングルマザーとの結婚は、男性側も再婚のケースが多い。日本ではほとんどの場合、子どもは母親が引き取るので、離婚後は会うことがあまりないんですね。そこで50代のシングルマザーと再婚すると、彼女の20代30代のお子さんが家族になる。さらに、そのお子さん、つまり孫を連れてくることもある。改めて“家族”のよさを感じるようです。

シングルマザーの理恵さん(仮名)は50歳のときに再婚し、お相手男性と新居を構えました。お母さんの幸せそうな様子を見た理恵さんの娘さんも、「私も結婚したい!」と半年後に結婚。その娘さんが妊娠して出産するときには、なんと理恵さんの嫁ぎ先の新居で過ごしたそうです。「居心地がいいから」と言ってなんと半年間も。継父が“孫”のおむつやミルクを買いに行っていたそうですよ。

依然として離婚や再婚にいいイメージを持っていない人もいますが、だんだんと実子ではない多様な家族の形であるステップファミリーが日本でも定着してきて、偏見が薄れてきました。寿命が伸びた分、1度や2度結婚に失敗しても時間はたっぷりあります。何度でも結婚して人生を楽しもうという意識が高まってきているのだと思います。

著者:植草 美幸