親の介護はある日突然、始まります。なかなか帰省できず、親の体調の変化にも気づきにくい今だからこそ、いざというときに困らないよう、介護にまつわるお金や体制づくりについて、知っておきたいもの。『図解とイラストでよくわかる 離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本』を監修した特定社会保険労務士の池田直子氏が、今回は在宅介護にかかる費用について解説します。

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公的な介護制度を使えば、費用の負担を抑えられる

自分の親に介護が必要になった場合、家族だけで対応しようとせず介護サービスを利用するようにしたい。その理由の1つは、公的な介護制度を使うことで、かかる費用の負担を抑えることができるからだ。

介護サービスを利用するために、まず着手することは、要介護認定の申請だ。申請には親の住所地にある地域包括支援センターへ連絡する必要があるが、本人が入院中の場合には、家族が代理で行うことも可能。突然介護が必要になったときに、スムーズに手続きを行うためにも、親の住所地の地域包括支援センターがどこにあるのかをあらかじめ確認しておくとよいだろう。

申請が受理されると、認定調査が実施される。認定調査では、認定調査員が本人や家族に聞き取りをする「訪問調査」の内容と「主治医の意見書」を基に、コンピューターによる分析と、介護認定審査会を経て、要介護度が判定されるという流れになる。要介護度が決まったら、ケアマネジャーがケアプランを作成し、介護サービスを利用するという流れだ。介護サービスがどの程度利用できるかは、要介護度によって決まってくる。

要介護度は、要支援1・2〜要介護1〜5の7段階がある(出所:『離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本』)