中学生の25人にひとりが不登校、小学生は5年で倍増と、いま日本の子どもと学校に大きな変化が起きています。子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、いったい親はどう対応するのがいいのか。

自身も経験者である不登校新聞編集長の石井志昂さんが伝えたいこととは? 石井氏の著書『「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること』からご紹介します。

代表的な5つのSOS

子どもに見られる代表的なSOSは、「体調不良」「食欲不振」「情緒不安定」「宿題が手に付かない」「不眠」の5つです。

「体調不良」や「食欲不振」、そして、一日中イライラしている、頻繁に甘えてくる、すぐ泣くなどの「情緒不安定」は、いつもと違うなと気づきやすいと思います。

とはいえ、この5つが代表的なSOSだと知らなければ、すぐに「SOSを発している」とは思わないのではないでしょうか。フリースクールでも、複数のスタッフが情報共有をするなかで「これって情緒不安定の兆候が出ているんじゃない?」といった結論にたどり着きます。

「宿題が手に付かない」は気づきにくいSOS

なかでもとくに気づきにくいのは「宿題が手に付かない」です。「宿題ができなかった」とか「やろうと思ってもできなかった」と言われたら、どうでしょうか。多くの場合、「ちゃんとやらなきゃダメでしょ」と言って終わりではないでしょうか。

宿題が手に付かないのは、やる気がないとか、さぼりたいからではありません。とても大きな不安があると、宿題を提出しなければいけないとわかっていても、ひと文字も書けなくなることがあります。名前を書くことすらできなくなってしまうのです。

「宿題ができなかったから」と言って学校へ行かず、不登校になった事例として有名なのは、芸人の山田ルイ53世さんです。

山田さんが不登校になったのは中学生のときでした。山田さんの場合は、中学受験をして、名門中学へ入ります。しかし、部活も勉強もがんばりすぎて疲れ切ってしまい、登校もできなくなってしまったそうです。

さらに、その後は「ルーティーン地獄」とご本人が呼んでいるこだわりに苦しめられます。勉強をしようと思うと、まずは机の上の掃除を始め、それが終わると次に部屋の掃除。部屋の掃除が終わると、次は自分の体についたほこりが気になり、体をふき始めてしまう。