テレワークが本格導入されて2年目。かつて“社畜”とも称された日本人の働き方に、新たな時代が来るかと思いきや、聞こえてくるのはテレワーク疲れ、意欲減退、心身の不調などなど。題名の「遊び」とは、社員が自身のポテンシャルを十分発揮しながら、自律的に生き生き働く状態。そのために上司ができることを、豊富な事例を挙げて提案する。『遊ばせる技術 チームの成果をワンランク上げる仕組み』を書いたエスノグラファー代表取締役の神谷俊氏に聞いた。

「食い違い」による負の連鎖が起きている

──テレワーク環境でさまざまな問題が浮上してきましたね。

周りの状況が見えないことから来る機能不全のほかに、コントロールしすぎの問題が出ています。

個々のタスクや進捗状況の共有、朝イチ会議や週次面談の設定など、仕事をするうえでの曖昧さを払拭し各自が自律的に働きやすくするための「型」が、逆に社員を縛り意欲停滞や疲労感を引き起こしている。

一方上司は、数値上システム管理はうまく機能していると評価し、継続・強化しようとする。食い違いによる負の連鎖です。社員の自律が大事なのはわかってるし、権限委譲してるつもりだし、風通しのよさも担保してるつもりだけど、テクノロジーによる見えない管理が効きすぎてしまう。毎日アラートが飛んでくる、リマインドが飛んでくる。面白く仕事をしていた人が、面白さを見失い、指示待ちに陥ってしまうケースを、ここ最近よく目にします。

──テレワークの運用自体が、まだ試行錯誤中ということですか?

慣れてきてはいるけど、適応できていない。今後労働人口が減り、子育てや介護中などいろんな人を企業が活用していく中で、テレワークは必須の選択肢。世界との競争上でも挑戦しなきゃいけない。その適応が今、十分にできていない。早い段階でこの1年を振り返って課題を洗い出し、どう進めるべきかを言語化して改善していかなきゃいけないと思います。