不動産情報サイトを運営する LIFULLのシンクタンク「LIFULL HOME'S 総研」が、先日こんな発表をした。地方創生が叫ばれるなか、地方からの人口流出や都市部からのUターンの減少に歯止めがかからない。その隠れた要因となる「ファクターX」の存在が明らかになったというのだ。

地方における「仕事の確保」か「収入水準」か「仕事のやりがい」か? 実は、ファクターXは、筆者の想像を超えるものだった。

「戻りたくない」「出たい」に隠れた要因が…

「LIFULL HOME'S 総研」所長の島原万丈氏は、こうコメントする。

「地方創生事業では、地方から東京圏への人口移動が止まらないのは地方における雇用や所得の問題だと考え、とりわけ地方経済の“稼ぐ力”に重点が置かれます。ところが各種統計で確認してみると、必ずしも人口の社会増減を雇用や所得で単純に説明することはできません」

そこで、調査プロジェクトを立ち上げて、隠れた要因である「ファクターX」の正体を突き止めようとした。

今回の調査は、都道府県ごとに地方出身者200、在住者400のサンプルを集めて実施しているのが特徴だ。つまり、都道府県ごとの状況が数値で見えるようになっている。

「地方出身者」=東京圏に住む東京圏以外の43道府県出身の18歳〜39歳の男女
「在住者」=各都道府県に住む18歳〜69歳の男女

まず、東京圏に住む30代以下の「地方出身者」に対して、出身道府県への「Uターン意向」を聞いたところ、Uターン意向(戻る予定あり+いつかはぜひ戻りたい)を示したのは、全体の17.8%。男性(20.0%)よりも女性(15.5%)のほうがUターン意向は低く、30代の女性に至っては40.5%が「戻りたくない」と回答している。

(出所)LIFULL HOMEʼS 総研「地⽅創⽣のファクターX〜寛容と幸福の地⽅論」

なお、地方出身者のUターン意向率の高い道府県は、上位に沖縄県、京都府、長野県、兵庫県、滋賀県が挙がり、下位には鳥取県、和歌山県、大分県、岐阜県、栃木県が並んだ。