──そんなときはどうしたらいいんですか?

小林:そう考えてもいいんだ、と受け入れることが大事です。なにも、すべてポジティブに考えなければいけない、と思わずに、少しでも前向きな思考が勝ればいいだけだと思っています。

──それだけでも、ちょっと気持ちが楽になったような気がします。

小林:少しでも前向きに物事を捉えるためには、ちょっとしたコツがあります。それは自律神経の切り替えをスムーズにさせることです。

──自律神経の切り替え……。どういうことですか?

小林:朝、目覚めたときは、体がリラックスモードである副交感神経が優位な状態から、アクティブモードである交感神経が働き出す切り替えが起こるタイミング。そのときにしっかりギアチェンジすることが大事です。

自然光を浴びるとアクティブモードへ

──なるほど。自律神経を、上手にギアチェンジする方法はあるんでしょうか?

小林:そうですね。私は朝起きたら、すぐにカーテンを開け放して、太陽の光を体全体で受け止めるようにしています。そうすると自然と頭も前向きな気持ちになりますよ。アクティブモードである交感神経にしっかり切り替えることで「まあ頑張ってみようかな」と、なんとなくやる気が出てくるものです。

これは、太陽の光が目から脳に伝わり、私たちの体に備わる「体内時計」が刺激されるからです。体内時計は体温や血圧、睡眠などの体内のリズム、ホルモン分泌などを調節します。とくに太陽の光を浴びると「セロトニン」という神経伝達物質が大量に分泌されます。

セロトニンは、交感神経を刺激する作用があるため、体と脳を活性化し、分泌された14〜16時間後に、睡眠を促すホルモン「メラトニン」に切り替わりスムーズに眠れます。

──雨が降っていたり、曇っていたりすると、太陽の光は少ないと思うのですが、そんなときも同じようにしているんですか?

小林:天気がどうであれ、太陽がある方に向かって、胸をはって、深い呼吸を意識しながら自然の光をしっかり浴びるようにしています。蛍光灯などの光の刺激だけでは、頭を「アクティブモード」に切り替えられないのです。

自律神経を整えるためには、呼吸を意識することがポイントになります。交感神経の働きを高めるために、深い呼吸を短く早く繰り返します。息を強く吐くことを意識しながら、10〜15回ほど呼吸をすることで脳も体もスッキリします。