相手をどっぷり好きになってしまうと、その気持ちを止めることは難しい。相手との未来はないと薄々わかっていても、“いつかは私を選んでくれるかもしれない“と関係を断ち切れずにいる。それが不倫だったとしても、“相手が離婚をしたら、結婚できるのではないか“と、わずかな可能性にすがってしまう。しかし、その恋が終わったときに莫大な時間を無駄にしたことに気づくのだ。

仲人として、婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声と共にお届けしていく連載。今回は、不倫関係を2年半続けていた女性が、それを断ち切り、婚活を決意した経緯をつづる。

都内のメーカーでOLをしているあゆみ(37歳、仮名)が入会面談にやってきた。ふんわりカールされたヘアが女らしさを引き立てている。年齢よりもずっと若く見える美人だった。

あゆみは婚活パーティで知り合った男性と、2年半不倫していたという。

「最初は独身だと思っていたんです。マッチングをして、その後、食事に行ってLINE交換をしました。毎日のようにLINEのやり取りをしたり、毎週末一緒に過ごしているうちに、私が彼を大好きになってしまった。だから、結婚していることが後でわかっても、キッパリと関係が断ち切ることができなかったんです」

婚活ってこんなもの?と思っていた矢先…

あゆみは30歳を過ぎた頃から、アプリをやったり婚活パーティに参加したりと、婚活をしていた。しかし、なかなかいい出逢いに恵まれずにいた。

「ゆる〜くですけど、5年くらい活動をしていました。こちらが“いいな“と思う人とは、うまくいかない。“ちょっと生理的に無理かな“と思う人からはアプローチされる。“まあ、婚活ってそんなものなのかな“って、思っていたときに出会ったのが、彼だったんです」

まさゆき(仮名)は身長が180センチ以上あり、痩せ型で、目鼻立ちの整ったハンサムだった。関西出身で標準語と関西弁を混ぜて話す会話が、なんとも人懐っこく温かみがあり、クールな見た目とのギャップがまた素敵だった。

「パーティで出会ったときから、コミ力はピカイチでした。パーティの後にご飯を食べに行って、そこで会社の名刺をもらったんです。それですっかり信用してしまった。今考えれば、会社の名刺には、独身か既婚かなんて書いてはいないんですけど、大手の会社だったし、身元を正直に明かしてくれたような気持ちになってしまったんですよね」