実際、私たちの生命活動や言動の司令・命令系統である脳・神経系を構成する神経細胞は糖質をエネルギー源とし、このため糖が不足すると脳が真っ先にダメージを受けることになります。また、体づくりに欠かせないタンパク質も、糖質を摂らなければ細胞は吸収することはできません。

この時期は年末年始の宴席などで食べすぎ・飲みすぎをしやすく、食事が不規則になって、体重が増えやすい時期です。そこで今回は、心身を健康に保って体重を適正に保つ、健康的な食事についてお話しします。

日々、必要な栄養素を計算しながら食事を摂ることは、栄養の専門職の方であっても容易ではありません。ですので、さまざまな栄養素を過不足なく摂れる正しい食事構成を覚えることが、バランスのよい食事をするために現実的で大切なことです。

主食、主菜、副菜、汁物の食事が◎

バランスのよい食事は何も特別なものではなく、日本で昔からいわれている一汁三菜、つまり「主食、主菜、副菜、汁物」で構成された食事です。

実は私たちは学生時代、少なくとも小中学生までは栄養バランスの取れた食事を口にしていて、その習慣が身に付いています。それは給食です。

思い返していただければ、毎日の給食は、例えば「白米、魚のムニエル、野菜炒め、わかめと豆腐の味噌汁」といった具合に、一汁三菜で構成されていたはずです。このような食事や家庭科の授業などを通じて、私たちは学生時代まで健康的な食事習慣を身に付けていきます。

ですが、大人になるにつれて、特に進学や就職による一人暮らしをきっかけに、欠食するようになったり、好きなものに偏った食事や飲酒などを繰り返したり、メディアが取り上げる流行の健康食やダイエット食に右往左往したりしているうちに、いつの間にか正しい食事の摂り方がわからなくなってしまうのです。

そこでバランスのよい健康食、一汁三菜の食事構成について改めておさらいしてみましょう。

まず、米やパン、麺類などで構成される主食についてです。

近年の糖質制限ブームで、糖質が体に悪いかのような印象を持つ方が少なくありませんが、糖質は体に最も必要な栄養素であり、糖質を多く含む米やパン、麺類といった主食は、毎食摂るべき食事の柱です。

一般的な生活をしている男性なら、1食につき大きめのご飯茶碗1杯(200g、340kcal程度)、女性なら小さめのご飯茶碗1杯(150g、250kcal程度)を摂るぶんには、まったく問題ありません。体を使う仕事に従事していたり、定期的にスポーツやフィットネス活動をしたりしている人は、それより多く摂る必要があります。

気を付けたいのは、主食の二重摂りです。例えば、「うどんと稲荷ずし」「ごはんとお好み焼き」「焼きそばパン」のように、主食にあたる食品を2品摂ってしまうと、栄養のバランスが悪くなり、カロリーオーバーしやすくなってしまいます。

玄米や雑穀米、玄米パンを毎食でなくても取り入れると、微量栄養素や食物繊維が摂れてさらにヘルシーになります。ただし、口に合わない場合は無理をしないでください。食事は「おいしい」と感じて、心を満たすことも大切だからです。