■目指すは火山の丘「双子山」−御殿場口新5合目

最も標高の低い御殿場口新5合目からは、歩きだして間もなく、2つの丘が目に飛び込んできます。双子山と呼ばれているこの2つの丘は、富士山がかつて噴火した際にできた側火山のうちの一つです。

富士山は過去何度も噴火を繰り返し、現在の形になりましたが、山頂の火口からの噴火のみではなく、その広大な裾野を火口とし、何度も噴火を繰り返してきました。そのような噴火によってできた小さな山を「側火山」と呼び、富士山には100以上存在しています。双子山のうち、登りやすい下塚の山頂からは、二子山の上塚、宝永山、そして富士山頂が連なる絶景を楽しむことができます。

下塚からの眺め(写真:筆者撮影)

植物の生成サイクルを感じることができる

御殿場口新5合目のもう一つの特徴は、前述の宝永の噴火の影響を強く受けているため、ほかの5合目よりも低い場所で森林限界の境目を見ることができます。噴火から約300年経ち、森も徐々に回復しつつ標高を上げている様が一目瞭然でわかるのも、この場所の魅力です。

栄養に乏しい火山噴出物の上では、植物が一生を終え、その有機物の上に新たな植物が生育します。そのサイクルを繰り返す中で、植物が溶岩の大地に、パッチ状に生えていきます。そのパッチに、やがて樹木が育ち、徐々に森林が拡大していきます。そのような森の育ちゆく姿を感じられるのも、御殿場口の魅力のひとつであると思います。

下塚と森林進出(写真:筆者撮影)