小学校3年生までの算数で、子どもがつまずきやすい単元は少なくありません。小1〜小3で習う算数の単元は、繰り上がりと繰り下がり、九九、かけ算の筆算、割り算、分数、小数、いろいろな単位、図形など多岐にわたり、どれも低学年の子にとってはハードルになりえます。

これらの単元を一歩一歩マスターしていくことが大切なのですが、低学年の算数には、「あまり知られていないが、多くの生徒がつまずく箇所」や「間違いやすいと知られていても、なおつまずきやすいところ」があります。そこで、『小学校1・2・3年生の算数が1冊でしっかりわかる本』の著者である、東大卒プロ算数講師の小杉拓也氏に、小1〜小3の算数の意外な盲点について聞きました。

「ミリ」と「キロ」の意味を習うのが小6から小3に

2020年度からの新しい学習指導要領によって、算数教育にプログラミング的思考が導入されたり、「データの調べ方」についての内容が充実されたりしたことは、よく知られています。一方で、この新課程によって、低学年で新たに習うことになった内容については、あまり周知されていません。

それは、「m(ミリ)とk(キロ)の意味」についてです。旧課程では6年生の学習範囲でしたが、新課程では3年生で習うことになりました。

k(キロ)は「1000倍」を表し、m(ミリ)は「1000分の1倍」を表します。例えば、1g(1グラム)にk(キロ)がつくと、1000倍の1kg(1キログラム)になります。「1kg=1000g」ということです。また、1g(1グラム)にm(ミリ)がつくと、1000分の1倍の1mg(1ミリグラム)になります。「1g=1000mg」ということです。

ここでひとつ問題があります。6年生には、上記のように「k(キロ)は1000倍を表し、m(ミリ)は1000分の1倍を表す」と教えられます。一方、3年生は「分数倍(1000分の1倍)」という考え方について習っていないので、教え方を工夫する必要があります。

では、3年生にどのように教えればよいのでしょうか。