とはいえ、その費用を計画的に積み立てていた人は少ない。「自宅の修繕費を毎月積み立てていた」という人は、わずか8.3%。積み立てていた人の月額は平均で2.5万円だった。

積み立てていない人の76.7%が、修繕費を「貯金(修繕費のために積み立てていないもの)」から払っていた。教育費用や旅行費用などのために貯金をしていた場合は、計画が狂う可能性もあっただろう。

ちなみに、アットホームの調査の平均値を使って、36.8年間で修繕費用532.1万円を貯金するとしたら、毎月約1.2万円(利子を考慮せず)を積み立てることになる。

マンションの場合は、各戸でいくら徴収しているだろうか? 「平成30年度マンション総合調査結果(2019年4月26日公表)」によると、戸当たりの平均額は、管理費で1万862円、修繕積立金で1万1243円だった。

マンションも一戸建ても、修繕費用のためには同程度の額を積み立てる必要がありそうだ。

4割近くが自分の手で修繕を行ったことがある

具体的な修繕内容を詳しく見ていこう。

実は、一戸建ての調査では、修繕工事に住戸内のリフォームも含まれている(図参照)。住戸内のリフォームは、老朽化対策という観点もあるが、家族構成や生活様式の変化、趣味嗜好などの観点から行われる場合も多いので、家ごとに実施頻度やかける費用がかなり異なるのが注意点だ。

(出所)アットホーム「一戸建ての修繕の実態」(2021年)より転載

加えて一戸建ての場合は、自身でリフォーム事業者に依頼することも、自分でDIYすることも選択できる。「自宅の修繕を自分自身で行ったことがあるか?」と聞いた調査結果を見ると、「ある」という回答は37.2%で、その場所は「壁紙・内壁」が21.6%と最も多かった。

一方で、マンションの修繕積立金は、共用部分の修繕工事に使われる。修繕の対象となるのは、マンションの屋上や外壁、共用廊下、エントランス、ゴミ置き場、駐車駐輪場などの修繕、共用配管などの設備の更新や交換などだ。そのため、自宅である住戸内のリフォームについては、別途各戸の判断でそれぞれ実施し、費用を支払うこととなる。