どんな人が結婚できるのか。それは出会い続けた人だろう。失敗をしても、そこで止まらずに次の出会いに挑む。理想を掲げたり、頭で考えたりせずに、行動を起こして結婚できる相手かどうかを見極めていく。

仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声とともにお届けする連載。今回は、過去の恋愛の失敗に屈せず、そこから学び、結婚に大切なものは何かを知った女性の成婚までの道のりをたどる。

経歴はピカピカの「モラ男」

きみえ(30歳、仮名)が、入会面談にやってきたのは、8カ月前のことだ。短大を卒業した後、都内メーカーに勤めている。現在は、都内で一人暮らしをしていた。

「そんなに恋愛経験が多いわけではないのですが、とにかく男を見る目がないんです」。面談室で開口一番にこんなことを言った。

最初に結婚を意識したのは、27歳のときだったという。

「私は自立して1人で生きていけるタイプではない。見た目も普通だし、収入も同い歳の女性の平均値より少しいいくらい。だから、“20代のうちに結婚をしないと”と焦っていました。短大時代の友達もチラホラと結婚する人たちが出てきていましたし」

そんなときに友達が主催した合コンで、りゅうへい(30歳、仮名)に出会った。彼は有名私大を卒業し、誰もが知る大手企業に勤めている高年収の男性だった。ただ、背が小さかった。

「160センチあるかないかくらいでした。私も151センチなので、本来なら背の高い男性が好みだったんですが、とにかく経歴がよかったので、そこに惹かれました」

合コンで連絡先を交換すると、彼の猛アタックが始まった。

「隣の県に住んでいる母に彼のことを電話で話したら、『背なんてどうでもいいじゃない。結婚は生活なのよ。経歴がよくていっぱい稼いでくる男がいいの。子どもができたときにも、そういうお父さんのほうが、教育も熱心よ』と言って、大賛成だったんですね」

母が言うことはもっともだと思い、アタックされるがままに付き合いがスタートした。ところが、付き合いが進むにつれて、モラハラな一面が頭をもたげるようになった。