新型コロナウイルス感染拡大防止の一環で、鉄道車両は窓を開け換気しながら走行するなど、策が講じられています。東京メトロは今回、車両内に抗ウイルス・抗菌効果のあるコーティング剤を噴霧する様子を公開。どのようなものでしょうか。

全2720両 8月中旬を目安にコーティング完了予定

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、鉄道車両は窓を開け換気しながら走行するなど、様々な対策を実施しています。

 そのようななか東京メトロは、保有する全車両内に抗ウイルス・抗菌加工を施す方針を打ち出し、2020年7月9日(木)、綾瀬車両基地(東京都足立区)で作業の様子を報道公開しました。

 職員が10両編成の車両に乗り込むと、銀イオンなどが配合された抗ウイルス・抗菌効果のあるコーティング剤を噴霧。1両ずつ、空間全体に満遍なく処置していきます。東京メトロによると、つり革や手すり、壁面など、乗客が触れる箇所を重点的に作業するそうで、1編成当たりのコーティング剤の使用量は約4リットルといいます。

 同社が保有する車両数は2020年7月1日現在、全部で2720両です。9日時点ですでに208両の処置が済んでおり、今後8月中旬までを目安に、全車両で作業を実施するとしています。また、実施済みの車両にはドア横の壁面に、「抗ウイルス・抗菌処置済」と記載されたステッカーを、1両当たり8枚貼付するとのことです。

コーティング済み目印は「抗ウイルス・抗菌処置済」ステッカー

 東京メトロはこれまでも、車両の定期検査などに合わせて15日ごとに、車内の清掃を行っています。従来は、その際にアルコールを含む消毒液を用いて作業していましたが、今後は界面活性剤を混ぜた補助剤も使用するとしています。

 ただし、今回から始めたコーティング剤の効果がどの程度維持されるかは検証中とし、東京メトロとしては今後も効果を注視しながら、清掃、消毒作業に努めるといいます。

 ちなみにコーティング剤は、インフルエンザウイルスや大腸菌、黄色ブドウ球菌などへの抗ウイルス・抗菌効果が認められている一方、人体への影響はないとのことです。

 東京メトロは車両以外の場所においても、換気したり飛沫感染防止用ビニールシートを設置したりするなどの感染症対策をすすめています。ほかにも実証実験の段階ではあるものの、駅構内でロボットを活用した消毒を行っています。

 東京メトロは「お客様にはより安心して地下鉄をご利用いただきたい」としています。