運航コスト、どれくらい下がるのでしょうか……。

 航空会社のANA(全日空)などを傘下にもつANAホールディングスは、2020年11月27日(金)にオンライン上で記者説明会を開催。ここで発表されたのは、新株式発行と株式売り出しによって、最大で3300億規模を増資するというものです。

 資本調達の目的として、約2000億円を需給適合対応力の向上と環境負荷の低減を実現するという、ボーイング787-9型機と、787-10型機の計24機の購入、客室仕様の改修など、設備投資資金に充当するとのこと。残額は有利子負債の返済などにあてるとしています。

「今回導入を進める787シリーズは、おもにANAで、退役を進めている国内線、国際線仕様機のボーイング777シリーズの後継機として考えています。すでにこれらは、発注済みの機材ではあるものの、新型コロナウイルスからの航空需要の回復局面にあわせて導入を進めます。787シリーズの導入で、777と比較すると約2割程度運航コストを削減できると予想しています」(ANAホールディングス 中堀公博執行役員グループ経理・財務室長)

 なお、ボーイング787型機は、ANAが初期発注を行った「ローンチカスタマー」でもあり、同社では3タイプを74機保有。国内、国際両方に投入しています(2020年10月末時点)。この導入で、同グループが保有する787シリーズは、100機弱に増える見込みです。

 一方、同社は2020年度内に777シリーズを計20機以上退役させる方針を、すでに発表済み。777シリーズは、最大で500席超を配することができ、いわゆる「大型機」の範囲に入ります。

 ANAホールディングスは「資本調達によって、厳しい状況を乗り越え、中期的には、回復局面で利益を上げられるようにしていきたい」とも。今回の資本調達で「事業構造改革を加速して進めることができる」としています。

 なお、日本の航空会社では、JAL(日本航空)が2020年11月に上限1680億円の資本調達を発表済みで、これに次ぐ形となります。