西日本鉄道が2021年3月のダイヤ改正で、新たに「日祝ダイヤ」を導入します。一般的に鉄道は土曜と日曜祝日でダイヤが共通、一方で路線バスは、土曜と日祝ダイヤが別々のケースが多いですが、なぜなのでしょうか。

土曜と日祝で利用状況が大きく乖離

 2020年12月、西鉄が翌年3月に実施する天神大牟田線のダイヤ改正について概要を発表しました。「社会環境の変化に適応した持続可能なサービスを提供します」と銘打ったもので、終電の繰り上げに加え、もうひとつ、利用者に大きな変化が見込まれるであろう新機軸が打ち出されています。

 それは「日祝ダイヤ」の新設です。JR含め多くの鉄道は、土曜と日曜祝日を共通の「土休日ダイヤ」で設定していますが、これを土曜ダイヤと日祝ダイヤとで分離するというものです。

 発表では「朝(6〜8時台)と夕方(19時)以降を中心にお客さまの利用状況が異なるため」とし、日祝ダイヤの導入で利用状況に応じた輸送サービスを行うとしています。これら時間帯は、土曜と日祝とで特に乖離があるところの例として示したといい、詳細は1月下旬に改めて発表するとのこと。

 一方で路線バスでは、路線により様々な違いはあるものの、首都圏のバス含め土曜ダイヤと日祝ダイヤが分かれていることが少なくありません。日本最大規模のバス事業者でもある西鉄も同様です。

 たとえば、新型コロナの影響で2020年春から初夏にかけて利用が激減した際には、平日も土曜ダイヤあるいは日祝ダイヤを適用するなどして、便数を柔軟に調整することが全国的に行われました。これは年末年始も同様で、鉄道は基本的に「〇日から〇日までは土休日ダイヤで運行」となりますが、バスの場合、さらに路線や日によって土曜ダイヤまたは日祝ダイヤをするといった、細やかな調整も見られます。

 そもそもなぜ、鉄道とバスとでこのような違いが生じるのでしょうか。

鉄道は「1本の太い線」 バスとのダイヤの違い

 西鉄は、鉄道が土休日で共通ダイヤとしていることについて、「混乱を避け、わかりやすくする」目的があるといいます。それだけに、今回の日祝ダイヤ導入に際しては「掲示物や構内放送で早くから周知し、『3月から変わるんだ』ということを印象付けたい」と話します。

 一方、バスについては、「各路線の運行エリアも決まっており、沿線の学校の休みに合わせるなど、細かくダイヤが組みやすいのです」とのこと。対して鉄道は「1本の太い線」であり、いろいろな地域からあらゆる人が利用することを考慮しなければならない、といった違いがあるそうです。

 ちなみに、鉄道で土曜と日祝でダイヤを分けている例としては、名鉄築港線(名古屋市)やJR和田岬線(神戸市)が挙げられます。これらはごく短い支線であり、沿線の工場への通勤利用が主体であるなど、ある意味特殊なケースといえるでしょう。長めの路線では、2014(平成26)年に広島のアストラムラインで土曜ダイヤが新設されましたが、翌年にはJR線との新たな接続駅が開業し増便が図られたことから、1年で終了しています。