JR東日本のグループ会社とファミリーマートが提携し、店員無人の「ファミマ!!」がオープンします。もともとJR東日本グループが駅ナカの売店で導入していましたが、ファミマがコンビニに本格展開しそうです。

無人レジでも現金対応の「実用店舗」

 ファミリーマートが2021年3月31日(水)、東京駅日本橋口のサピアタワー1階に、店員無人の「ファミマ!!サピアタワー/S(サテライト)店」をオープンします。開店に先立ち店内が報道陣へ公開されました。

 今回の店舗は、JR東日本スタートアップから派生した株式会社TOUCH TO GO(以下TTG、東京都港区)とファミリーマートの資本業務提携により、TTGの無人決済システムを活用しています。すでに高輪ゲートウェイ駅構内の売店のほか、目白駅構内の「紀ノ国屋」でTTGの技術を活用した無人店舗が展開されていますが、これをファミリーマートが導入することになりました。

 店内天井のいたるところに設置されたカメラ付きセンサーで人の入店を管理し、商品棚のセンサーで手に取った商品を認識、タッチパネル式のレジで商品を確認しつつ、出口では無人決済を行います。

 ファミリーマートによると、今後の展開を見据えた「実運用店舗」であるといい、入店の際の事前登録も不要で、通常店舗と同様の品揃えだそうです。遠隔での年齢確認システムを導入しており、酒類も販売します。

 こうした無人レジの場合、電子マネーしか利用できないケースがありますが、今回は現金にも対応。ファミリーマートの細見研介社長は「実用という意味では、ご利用の7〜8割を占める現金のお客様への対応はマスト」と話します。

実は完全無人ではない?

「無人店舗」とはいえ、バックヤードにはひとりの店員が常駐しているとのこと。しかしながら有人店舗では最低2名以上のスタッフが必要ですが、1名で済むため、人手不足が顕在化するなかで省人化のメリットは大きいとのこと。

 ファミリーマート執行役員の狩野智宏さんによると、「店舗運営の大半は人件費であり、レジ業務の削減と商品陳列の削減が2大課題です。TTGの導入で、レジ業務の削減を見込めます」といい、既存加盟店にも積極的に導入していく構えです。

 また、成長領域である「マイクロマーケット」、たとえばオフィスビルや病院内の売店など、自動販売機とコンビニの中間のような業態への進出にあたり、レジ業務の削減は大きなメリットになるそうです。

 TTGの阿久津智紀社長は、無人店舗のほうが「慣れれば非常にスムーズにお買い物ができる」と話します。

 阿久津さんはいまもJR東日本の社員として籍を置いており、今回の事例は、JR東日本グループが開発した技術が、ファミリーマートというパートナーを得て市中に拡大していくことを意味します。2024年までに、駅の店舗などを含め全国100か所にTTGの無人店舗を拡大したいということです。